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鼻水・鼻づまりの原因診断とセルフ解消法5選

解説カラダネ編集部

鼻水や鼻づまりにはいくつかの原因があるため、改善するにはまず自分がどのタイプかを知ることが肝心です。鼻の不調を引き起こす6つの主な原因と、その特徴をまとめました。

また、鼻水・鼻づまりをすぐ緩和するのに役立つカラダネ厳選のセルフケア法も紹介します。

鼻水・鼻づまりの主な原因

鼻水や鼻づまりに悩まされる人は、主に次のような病気や症状が原因だと考えられます。

副鼻腔炎(慢性・急性)

副鼻腔内に鼻水や膿(うみ)がたまる病気。炎症が4週間以内に治まれば急性、12週間以上続けば慢性と診断されるそうです。
副鼻腔炎は以前は蓄膿症(ちくのうしょう)と呼ばれていました。蓄膿症といった方がピンとくる方も多いでしょう。

副鼻腔は鼻腔を取り囲むように位置する空洞で、片側4種類、左右で合計8つあります。
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いずれかが炎症を起こせば、副鼻腔炎です。

好酸球性副鼻腔炎

最近急増している難治性の副鼻腔炎。通常の副鼻腔炎と異なり、薬などの効果が現れにくく再発しやすいのが特徴です。鼻タケ(鼻ポリープ)や嗅覚障害(においを感じにくくなる)も生じやすくなります。

アレルギー性鼻炎

花粉症に代表される鼻炎です。アレルギーを引き起こす物質(アレルゲン)が鼻腔に侵入し、アレルギー反応を起こすことで発症します。何がアレルゲンになるかは個人差があります。

慢性上咽頭炎

鼻とのどの境目にある上咽頭という部分に炎症が起こります。3週間以上続いた場合は慢性と診断されます。
副鼻腔炎の炎症がないのに後鼻漏(鼻からのどへ流れる分泌物)が起こる場合、上咽頭炎の可能性があります。

副鼻腔真菌症

副鼻腔内に真菌(カビ)が増殖して真菌塊になり、強い炎症が起こる病気です。免疫力(病気から体を守る力)が低下している人、糖尿病の人、ガンの人に起こりやすく命にかかわることもあります。

鼻中隔弯曲症

鼻中隔という鼻腔を左右に分ける壁が左右どちらかに曲がることで起こります。C字型、S字型に変形し、突出した側(凸側)の鼻腔が狭くなって鼻づまりなどの症状が現れます。

鼻水・鼻づまり自己診断チェック

鼻水の色やネバネバぐあい、鼻づまりの位置や痛みなど症状はさまざま。あなたはどれに当てはまるでしょうか? 簡単な自己診断ですので、正式な診断は医療機関で受けてください。

こんな人は「副鼻腔炎(急性・慢性)」かも?

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●鼻水・鼻づまりの特徴
黄色や緑色のドロドロとした鼻水が多いといわれます。
●その他の症状
ほお骨周辺(上顎洞)に歯痛のような痛みが現れることがあります。
●原因
細菌やウイルスの感染、アレルギーによる副鼻腔の中の炎症。
●治療
抗生剤や抗炎症剤の服用や吸引(ネブライザー治療)、排膿洗浄、内視鏡下手術など。

こんな人は「好酸球性副鼻腔炎」かも?

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●鼻水・鼻づまりの特徴
のりのような粘りけがある鼻水が特徴。鼻タケができて両側の鼻がつまることが多くあります。
●その他の症状
篩骨洞に炎症を起こしやすく、目の奥の痛みや頭痛が起こりやすいとされます。
●原因
好酸球(白血球の一種)が活性化し、副鼻腔内に炎症を発生させることで起こります。
●治療
鼻洗浄、ステロイド薬、点鼻薬、内視鏡手術など。

こんな人は「アレルギー性鼻炎」かも?

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●鼻水・鼻づまりの特徴
鼻水はサラサラしていて、症状が悪化すると鼻からとめどなく流れ出します。
●その他の症状
くり返し起こるくしゃみ、目のかゆみ、頭痛など。鼻のかみ過ぎで中耳炎を招くこともあるので注意。
●原因
花粉、ダニやペットの毛、カビなどのハウスダスト。
●治療
抗アレルギー薬、レーザー手術、後鼻神経切断術、舌下免疫療法など。

こんな人は「慢性上咽頭炎」かも?

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●鼻水・鼻づまりの特徴
上咽頭の分泌物がのどの奥を伝って流れる「後鼻漏」が起こります。後鼻漏とは、鼻からのどへと流れる鼻水、分泌物のこと。ネバネバと粘度の高い鼻水は、強い不快感を引き起こします。
●その他の症状
鼻やのどの違和感、長引くのどの痛みのほか、耳の後ろの痛みやセキ、のどのイガイガなど。
●原因
細菌やウイルスの感染、口呼吸による粘膜の乾燥。
●治療
上咽頭に塩化亜鉛を塗布するBスポット治療が注目されています。

こんな人は「副鼻腔真菌症」かも?

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●鼻水・鼻づまりの特徴
左右の片側から悪臭を伴う鼻水が流れ出るのが特徴で、鼻血を伴うこともあります。
●その他の症状
重症になると、高熱や頭痛、視力障害など重い症状が現れるので注意が必要です。
●原因
アスペルギルスなどの真菌が副鼻腔内で増殖することで起こります。
●治療
副鼻腔内の洗浄、場合により内視鏡手術による真菌塊の除去。

こんな人は「鼻中隔弯曲症」かも?

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●鼻水・鼻づまりの特徴
鼻水は出ないものの、主に鼻腔の狭くなった側だけ鼻づまりが起こります。
●その他の症状
鼻をかむと鼻血が出ることがある。また、就寝中にイビキをよくかきます。
●原因
鼻中隔が曲がる原因の多くは先天的なものですが、外傷の場合もあります。
●治療
弯曲が強ければ鼻中隔の軟骨や骨を削ります(鼻中隔弯曲矯正術)。

鼻水・鼻づまりセルフ解消法

原因がわかったら、簡単なテクニックで鼻水・鼻づまりを解消してみましょう。

1.ほお骨プッシュ

きたにし耳鼻咽喉科院長の北西剛先生は、鼻づまりなど副鼻腔炎の症状のある患者さんに、「ほお骨プッシュ」をすすめています。北西先生が、「鼻づまりを解消するツボの刺激と、顔の骨のゆがみを正す効果が得られる」と期待を寄せる「鼻ヨガ」の一種です。

●ほお骨プッシュのやり方

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❶小鼻(鼻のふくらんだところ)の上端のへこんだところで、そのやや外側に右鼻なら右手、左鼻なら左手の人さし指の腹を当てる。
❷強い力で押し上げて、次にほお骨を外側に向かって2秒間押し広げる。これを3回くり返す。

「ほお骨プッシュは、自分の手で簡単にできて副作用の心配もなく継続的に行えるのがメリットでしょう。病院で正しい診断や治療を受けることを前提に、ほお骨プッシュなどを行うことはとても有効だと思います」(北西先生)。くわしくは下の記事をご覧ください。

2.鼻水や鼻づまりを和らげる鼻のかみ方

ほりクリニック院長で耳鼻咽喉科医の堀雅明先生は、「正しい『鼻のかみ方』のできない人がおおぜいいる」と指摘します。鼻をかむときは次のように行ってください。

正しい鼻のかみ方
❶鼻から十分に空気を吸い込んで口をしっかり閉じ、下を向く。
❷片方の鼻を押さえて、適度な強さで息を吐ききるように長く最後までかむ。
❸鼻水がすべて出るまでくり返す。

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また、鼻をかんだあとに鼻水をすするのは危険。残った鼻水が中耳腔まで逆流し、中耳炎を起こす可能性があるからです。くわしくは下の記事をご覧ください。

なお、堀先生が特に注意喚起するのが、「鼻をかんだ後に鼻水をすすらないこと」。鼻をすすると、副鼻腔内に残っている鼻水が耳の器官である中耳腔まで逆流し、中耳炎の原因になるからです。

3.強化版鼻うがい

鼻をかむだけでは、つらい鼻水・鼻づまりの原因になる鼻腔内の細菌やウイルス、膿などを出し切るのは難しいもの。
きたにし耳鼻咽喉科院長の北西剛先生は、慢性副鼻腔炎や花粉症などのアレルギー性鼻炎、上咽頭炎への対策に、鼻うがいをすすめています。

100円ショップなどで売られているドレッシング容器など液体容器にシリコン製のイヤホンパッドをつけるだけでで、鼻うがい器ができあがります。

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●鼻うがいのやり方
❶水を沸騰させて30〜35度Cまで冷ます
❷鼻うがい器の中にぬるま湯330ミリリットル、塩小さじ2分の1(3グラム)を入れて振り混ぜ、塩を溶かす
❸洗面台に顔を突き出してあごを引き、鼻うがい器を鼻の穴に当てる
❹「あー」と声を出しながら、容器を押して鼻腔内を洗う
❺同様にもう一方の鼻も洗い、ティッシュペーパーで鼻を押さえて鼻腔内の水気を取る

●鼻うがいの注意点
・鼻奥まで水を入れようと顔を上に向けると、のどに流れてむせたり、耳に入ったりするので、下を向いた姿勢を保ってください。

・水は無理に吸い込まずに、容器を手で押して出てくる水の量で十分です。無理に吸い込もうとすると中耳炎などになる可能性もあるため、注意してください。

・鼻腔内に水があるときに、つばや注入した水を無理に飲み込まないでください。

・1日に行う回数は1~2回まで。やりすぎは逆効果です。

さらに、ドロドロとした鼻水や膿がなかなか出せない人には、重曹入りの強化版鼻うがいがおすすめ。

●強化版鼻うがい水の作り方
❶鼻うがい器に水を沸騰させて冷ましたぬるま湯を入れる
❷重曹2.5グラム、塩5グラムを入れて混ぜる。重曹はスーパーなどで市販されている食品用を使用

あとは、通常の鼻うがいと同じように、鼻腔を洗い流します。くわしくは下の記事をご覧ください。

4.鼻カイロ

「鼻づまりは、私たちの寿命をも左右する症状」と警告するのは、日本医科大学耳鼻咽喉科の大久保公裕教授です。
鼻がつまって口呼吸になると、基礎代謝が下がり太りやすくなります。肥満は生活習慣病の大きな原因です。また、心臓の鼓動が早くなることで、循環器系に負担をかけて老化を早めます。

大久保先生がすすめるのは、朝起きたての鼻カイロ。温かいタオルを鼻に乗せるだけの簡単セルフケアです。

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●鼻カイロのやり方
❶ハンドタオルまたはミニタオルを40〜50度Cのお湯につけて軽く絞る。またはタオルを水道水で濡らして絞り、丸めた状態で電子レンジに30秒〜1分かける。やけどに注意
❷タオルを折りたたんだ状態で、鼻の穴から鼻のつけ根まで覆うように鼻に乗せ、鼻で呼吸をする。
❸タオルが冷めたらはずし、ゆっくり鼻をかむ

途中、鼻の中がムズムズしてきたら固まっていた鼻水がほぐれてきた証拠。タオルが冷めるころには、軽くかむだけで出てくるでしょう。くわしくは下記の記事をご覧ください。

5.タマネギ深呼吸

最後に、就寝時のユニークな鼻水・鼻づまりセルフケアを。日本医科大学耳鼻咽喉科の大久保公裕教授が推奨するタマネギ深呼吸です。
タマネギ深呼吸は、タマネギを皮がついたまま薄切りにして器にのせ、においが届くように枕元に置きます。そのまま、朝まで眠るだけです。


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タマネギ(特に皮)には、強い抗酸化作用のある「ケルセチン」という成分が含まれています。ケルセチンは、アレルギーの原因となるヒスタミンを抑え、鼻づまりを解消する働きがあります。
また、硫化アリルという鼻づまり解消に有用な成分が含まれています。タマネギを切った時に涙が出るのは、硫化アリルのせいです。

寝る直前に、切ったタマネギを鼻に近づけ、思い切り息を吸い込むだけでも効果があります。くわしくは下の記事をご覧ください。

以上、鼻水や鼻づまりの人が自分でできることもたくさんあります。ぜひ、病院での治療とともに試していただきたいと思います。


記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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