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【耳管開放症】妊娠との関連性を専門医が解説。出産後に自然に改善する?

解説慶友銀座クリニック院長
大場俊彦

妊娠をしてから耳管開放症になったという話をよく聞きます。実際に米国の調査では、妊婦の5人に1人が耳管開放症を発症するという結果が出ているとか。
妊娠と耳管開放症にはどのような関係があるのでしょうか。慶友銀座クリニック院長の大場俊彦先生にお話を聞きました。

耳管開放症は、人によって原因が異なる病気です。妊娠をしてから耳管開放症になった場合でも、妊娠が原因だと自己判断をせずに、耳管開放症にくわしい耳鼻咽喉科の専門医に診てもらうことが大切です。

妊娠をきっかけに発症する耳管開放症の原因は?

原因① 脂肪の代謝の変化

妊娠中の女性は、耳管開放症の生じやすいことが知られています。出産に備えて筋肉を緩めるエストロゲンなどのホルモンが多量に分泌(ぶんぴつ)された結果、耳管の周囲にある筋肉にも弛緩(しかん)作用が及ぶのではないかと考えられています。

また、妊娠中に脂肪の代謝(体内で行われる化学反応)が高まると、耳管周囲の脂肪組織が消耗して減ってしまい、耳管開放症を引き起こすともいわれています。そのため、体重だけでなく肥満・やせの指標であるBMI(体格指数)にも注意する必要があるでしょう。

実際に、妊婦の5人に1人が耳管開放症を発症していたという米国の報告もありますが、ほとんどの人は妊娠の後期や出産後に治癒したとのことです。

原因② ホルモンバランスの変化

海外のほかの調査によれば、女性の耳管開放症の原因として、ホルモン分泌のバランスを変化させる避妊ピル(経口避妊薬)の服用もあげられています。このように、妊娠や避妊ピルの服用による耳管開放症は、出産後、または服用の中止後にほとんどが自然治癒すると考えてさしつかえありませんが、ごくまれに症状が長引くこともあります。

患者さんの中には、妊娠が耳管開放症の原因だと思って受診したところ、実は突発性難聴だったというケースもあります。耳閉感や自声強聴などの症状が現れたら自己判断せず、まずは耳鼻科を受診して検査を受けてください。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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