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不思議!卵の黄身についている白いヒモの正体。これは何ですか?【卵のギモンQ&A③】

解説 京都女子大学 家政学部 食物栄養学科教授
八田一

物忘れやメタボ、高血糖などの体の不調の予防や、肌や血管の衰え防止に役立つと、卵が注目を集めています。私たちにとって身近な存在の卵ですが、知らないことも意外と多いのではないでしょうか。
この特集では、身近な卵の疑問について、京都女子大学 家政学部 食物栄養学科教授、通称「卵博士」の八田一先生に回答していただきます。

今回は、料理をするときにたびたび見かける卵の黄身についている白いヒモの正体について教えていただきました。




卵の黄身についている白いヒモはたんぱく質で、黄身を卵のまん中に吊り下げる役割を持っている

これは「カラザ」と呼ばれるたんぱく質で、黄身の両端にねじれたヒモ状の形をしてついています。カラザは、外部の衝撃から黄身を守ったり、雑菌が触れたりしないよう、黄身を卵のまん中に吊り下げるハンモックの役割を果たしています。

また、カラザには、シアル酸という成分が豊富に含まれています。シアル酸とは、細胞膜上の糖脂質や糖たんぱく質の構成成分で、細胞間の情報伝達を担うほか、細胞の増殖や分化を助けたり、体内に侵入した細菌やウイルスと結合してその活性を弱めたりする重要な役割があると考えられています。

カラザを取り除いて食べる人も多いと思いますが、できればいっしょに食べたいものです。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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