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干しシイタケの栄養が増える食べ方【日光に少し当てるだけ】

解説 静岡大学名誉教授
杉山公男

料理の具材としてはもちろん、だしとしても使えて大活躍なシイタケ。おいしいだけではなく、体にいい栄養がたっぷり含まれています。そんなシイタケの栄養が、ひと手間かけるだけで増えるってご存じでしたか?

実は干しシイタケは、日光に当てると栄養価が高まることがわかっているのです。この記事では、干しシイタケの栄養について、静岡大学名誉教授の杉山公男先生に解説していただきます。

がんの発症リスクが低下すると報告

シイタケには多くの栄養素が含まれていますが、中でも特筆すべきなのが「ビタミンD」です。 ビタミンDには、カルシウムの吸収を高めて、強い骨や歯を作る働きがあります。また、たんぱく質の合成も助けて、筋肉を強くする作用もあります。さらに国立がん研究センターは、血液中のビタミンDの濃度が高まると、がんの発症リスクが低下することも報告しています。

このほかにもシイタケは、精神を安定させるビタミンB1、健康な皮膚や髪、爪を作るビタミンB2、脂質の代謝を促して脂肪肝を予防するビタミンB6のほか、整腸作用のある食物繊維などが豊富。シイタケは、私たちの健康を守る栄養の宝庫なのです。

日光に当てるだけでビタミンDが12.5倍に増えた

シイタケを食事に取り入れるさいは、干しシイタケを選ぶといいでしょう。表を見てわかるように、生のシイタケよりも干しシイタケのほうが、栄養価が高いのです。

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干しシイタケの調理前には、ヒダを上向きにして並べて、1時間ほど日光に当てることをおすすめします。ビタミンDの含有量をさらに増やすことができるからです。

これは紫外線によって、干しシイタケの中のエリゴステロールという成分がビタミンDに変化するため。 実際に、干しシイタケを3~10分日光に当てたところ、ビタミンDが約12.5倍に増えたという報告もあります。干しシイタケを利用するさいは、このひと手間を忘れないようにしましょう。

記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/©カラダネ

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