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【肩甲骨はがし】を大学教授がダイエットに推奨。肩甲骨周辺に密集した脂肪燃焼細胞を活性化させよう

解説倉敷芸術科学大学客員教授
内田輝和

ダイエットがなかなかうまくいかずに困っている人に朗報です。なんと、筋肉の70倍もの熱を生んで脂肪を燃焼するパワーを秘めた脂肪燃焼細胞があるというのです。その細胞はどこにあるのでしょうか。また、脂肪燃焼作用を活性化させて、効率よくやせるにはどうしたらいいのでしょうか。倉敷芸術科学大学客員教授の内田輝和先生に教えていただきました。

肩甲骨は宙づり状態にある骨

「甘い物を控えても体重が減らない」「運動を始めてもウエストが細くならない」など、ダイエットに挑戦しても思うようにやせられない人はおおぜいいるでしょう。そうした人こそ、ぜひ、肩甲骨をよく動かすダイエット法を試してください。肩甲骨は、ダイエットを成功に導く意外な急所だと考えられるからです。

肩甲骨とは、背中の上部左右にある三角形の平たい骨のことです。肩甲骨は、背骨や骨盤、大腿骨(太ももの骨)とは違い、体の土台になる骨ではありません。実は、鎖骨の一部に付着するだけで、あとは僧帽筋(そうぼうきん)や肩甲挙筋、菱形(りょうけい)筋などの筋肉によって上下前後左右から牽引され、安定した位置を保つことができます。いわば、宙づり状態にある骨といえるでしょう。

みなさんはふだん、肩甲骨の働きを意識することはあまりないはずです。しかし、肩甲骨は重要な働きを担っていて、まず体の背面から心臓を守る働きをしています。次に、腕の可動域を広げる働きをします。私たちが重い物を持ったり、ドアを押したり引いたり、バンザイしたりするとき、肩甲骨が動きます。肩甲骨の動きが悪いと、腕の可動域が狭くなり、日常生活が不便になるといわれます。

脂肪を燃やし熱を生み出す褐色脂肪細胞が肩甲骨周辺に密集している

こうした肩甲骨の周囲には、褐色脂肪細胞が密集しているといわれます。ダイエットを成功に導く急所といわれている理由は、ここにあると私は考えます。

もともと、脂肪細胞は白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の2種類あることが知られてきました。このうちの白色脂肪細胞には、血液中に増えた脂質や糖を取り込み、エネルギーとして蓄える働きがあります。白色脂肪細胞が脂質や糖を取り込むと、自身が大きくふくらんで、いわゆる肥満を招くといわれています。白色脂肪細胞は皮下や内臓にあり、その数は思春期にかけて増えていき、成人では約400億個もあるとされています。

もう一方の褐色脂肪細胞は、白色脂肪細胞とは反対の働きをしていて、脂肪を燃やし熱を生み出す働きがあります。

褐色脂肪細胞は、以前はあまり注目されることがありませんでした。というのも、褐色脂肪細胞は赤ちゃんが熱を生み出し体温を維持するために働くだけで、以降、年齢を重ねるとともに消失すると考えられてきたからです。

そうした中、近年の研究で褐色脂肪細胞は成人になっても消失することがなく、肩甲骨周辺や首の後ろ、わきの下などに密集していることがわかってきました。

また、私たちの体では筋肉が熱を生み出しますが、褐色脂肪細胞の熱産生能力は筋肉の70〜100倍もあるという報告があります。そうしたことから、褐色脂肪細胞はまさに「やせるスイッチ」で、ダイエットに成功したい人は褐色脂肪細胞をオンにして活性化する必要があるといわれだしたのです。

褐色脂肪細胞を活性化させるには肩甲骨を大きく動かすのがおすすめ

褐色脂肪細胞を活性化する方法は、いろいろとあります。例えば、ニンニクやショウガ、カレーを食べると、褐色脂肪細胞が活性化するとわかっています。これらを食べると汗が出ますが、褐色脂肪細胞が活性化している現れでしょう。

そうした中、私がおすすめしたいのは、肩をダイナミックに回して肩甲骨を大きく動かし、肩甲骨周辺の褐色脂肪細胞を活性化させることです。私はもともと、肩こりや頭痛を改善する目的で、肩甲骨を大きく動かす肩回しを患者さんに指導してきました。この肩回しをやれば、首周辺の筋肉が柔軟になって肩こりはもとより、頭痛も起こりにくくなります。

そうして、肩回しを実行するようになった患者さんの中には、思いがけず短期間のうちに大幅にやせる人がおおぜいいました。そこで、肩を回すことが肩甲骨の周囲にある褐色脂肪細胞を活性化し、ダイエットを成功に導くとわかったのです。

肩回しのやり方は、こちらの記事をご覧ください。

もちろん、肩回しを行えば全員が必ずやせるというわけではありませんが、誰でもすぐにできる簡単な方法なので、ぜひ一度試してみてください。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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