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【骨盤のゆがみの自己チェック法】を医師が徹底解説。ゆがみの有無、ゆがみ方、重症度がすぐにわかる

解説ヒロ整形クリニック院長
勝野浩

さまざまな病気や不調の原因になるといわれる骨盤のゆがみ。実は、骨盤のゆがみには6つのタイプがあり、ゆがみのタイプによって引き起こされる病気や不調も変化するといいます。

自分の骨盤がゆがんでいるかどうか、もしゆがんでいるとしたら、どのゆがみのタイプに当てはまるのかを確かめるにはどうしたらいいのでしょうか。ヒロ整形クリニック院長の勝野浩先生にチェック方法を教えてもらいました。

骨盤のゆがみは、万病の元といわれています。骨盤のゆがみを予防・改善するためには、日々の姿勢や動作に注意することに加え、骨盤を支える筋肉を強化する体操に取り組むことを意識するようにしてください。

骨盤のゆがみには6つのタイプがある

骨盤は、体の中心にあって背骨や大腿骨(だいたいこつ。太ももの骨)とつながり、「体を支える土台」の役割を担っています。ところが、悪い姿勢や運動不足といった生活習慣を長く続けていると、しだいに骨盤がゆがんでくると考えられます。

骨盤のゆがみ方は、人によってさまざま。大別すると、「右に傾く」「左に傾く」「前に傾く」「後ろに傾く」「開いている」「閉じている」という6タイプに分けられると考えられます。

骨盤のゆがみは、全身の骨格に悪影響を及ぼし、下腹太りやネコ背を招くといわれています。さらに、腰痛・ひざ痛・肩こり・頭痛・めまい・冷え症・便秘などの痛みや不快症状、そして胃腸障害・高血圧といった生活習慣病を招く重大原因にもなると考えられます。

骨盤のゆがみの3つのチェック方法

自分に骨盤のゆがみがあるかないかは、これから紹介する3種の方法でチェックできます。

①鏡に全身を映す方法

1つめのチェック法は「鏡に全身を映す方法」。これによって主に、骨盤の左右の傾きと全身のゆがみをチェックできます。

まず、全身が映る大きな鏡の前で、正面を向いて、足をそろえてまっすぐに立ちます。そして、鏡に映った自分の体をよく見て、下の図の項目をチェックします。

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骨盤にゆがみがなければ、まっすぐに立ったとき、頭部に傾きがなく、肩・腰・ひざの左右のラインはほぼ平行になると考えられます。ところが、骨盤が左右どちらかに傾いていると、背骨も左右にゆがみ、頸椎(首の骨)や胸椎(背骨の胸のあたりの骨)まで傾斜する可能性があるのです。

さらに、骨盤のつけ根にある股関節もゆがむため、左右の足の長さが違ってくることがあります。その結果、頭部や肩・腰・ひざの左右のラインが右または左に傾き、本来は左右対称であるはずの骨格全体がゆがんでしまう可能性が考えられます。

上の図にある項目に1個でも当てはまれば、骨盤になんらかのゆがみのある疑いがあります。特に、太い四角の項目に該当する人は、骨盤が左または右に傾いている可能性が大きいと考えられます。

最もわかりやすいのは、まっすぐに立ったとき、「骨盤の上端(腰骨の一番出っ張ったあたり)の高さが左右で違う」場合です。右側が高ければ骨盤が左に傾き、左側が高ければ右に傾いていると考えられます。この場合、骨盤の後ろ側、つまりお尻の高さも違う人が多いと私は今までの治療の経験から感じています。

骨盤が左右どちらかに傾いて骨盤周辺の筋肉のバランスが悪くなれば、内臓が下垂したり、下腹が出っ張ったりする可能性も考えられます。骨盤が左右に傾くと股関節もゆがむため、足がO脚ぎみになるばかりか、股関節痛やひざ痛なども招いてしまうケースも今まで多く見てきました。

②壁を使う方法

2つめのチェック法は「壁を使う方法」です(下の図参照)。主に、骨盤の前への傾き(骨盤前傾)と後ろへの傾き(骨盤後傾)をチェックすることができます。

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まず、壁を背にして立ち、足元は軽くそろえ、かかとを壁につけます。次に、体の後ろ側をできるだけ壁にくっつけるようにします。

このとき、後頭部・肩甲骨(肩の後ろ側)・お尻・ふくらはぎ・かかとの5点すべてが壁にらくにつくようなら、あなたの骨盤は正常だと考えられます。しかし、どこか1~2点つかないところがあると、骨盤が前または後ろに傾いている可能性が考えられます。

また、5点が壁にくっついても、まっすぐな姿勢を維持するのが難しく、体が揺れてしまうような場合も、骨盤の前後の傾きが疑われます。

私の今までの経験上、後頭部や肩甲骨が壁から離れる患者さんは骨盤後傾の疑いがある人が多く、重心がかかとに偏り、ふだんからネコ背ぎみで、お尻が垂れているといった特徴が見られました。一方、お尻が壁から離れがちな場合は骨盤前傾が疑われ、背中がそりぎみになっていて、やせているのに下腹部だけポッコリと出ている人が多い傾向がありました。

③寝て行う方法

3つめのチェック法は「寝て行う方法」です。これは主に、骨盤が開いているか、閉じているかをチェックするのに便利だと私は考えています。

骨盤は、幼児のころは誰でも開きぎみですが、成長するとともに閉じぎみになり、年を取るとまた開きぎみになっていくといわれています。開閉の状態は男女で差があり、一日のリズムでも開閉をくり返していると考えられます。さらに、悪い姿勢や運動不足などによって、骨盤が開きすぎになったり、閉じすぎになったりする可能性も考えられるのです。

このチェック法は、あおむけに寝て、全身の力を抜き、両足を自然に伸ばして行います。そのときの左右のつま先の開いた角度でゆがみがないかを確認できると考えられます。くわしいやり方は、下の図を参照してください。

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骨盤が開いている人は骨盤が後傾ぎみで、外形的にはネコ背で垂れ尻の人が多い傾向にあると、私は今までの経験から感じます。さらに、骨盤が開いている人は、自律神経(意志とは無関係に内臓や血管の働きを支配する神経)のうち副交感神経(体を休ませる神経)が優位で、だるさを感じるなど不活発な状態にあることが多いと考えられます。

一方、骨盤が閉じている人は、骨盤が前傾ぎみで、外形的には腰を反らし、胸を極端に張ったハト胸に見えることが多いと感じます。自律神経のうち交感神経(体を活発に働かせる神経)が活動的な人が多く、心身の緊張が持続しやすいという特徴があると考えられます。


なお、この記事で紹介した3つのチェック方法は、骨盤のゆがみ方の大まかな傾向を分類したものです。骨盤のゆがみ方は人それぞれで、複数のゆがみのタイプを併発している可能性も高いため、あくまで1つの目安として取り組むようにしてください。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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