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【骨盤のゆがみ】を招く原因は服や靴にもある?大学教授推奨の骨盤をゆがませない服装とは

解説 倉敷芸術科学大学客員教授
内田輝和

あらゆる病気の温床になる骨盤のゆがみ。倉敷芸術科学大学教授の内田輝和先生によると、骨盤のゆがみは衣類や靴が原因になることがあるようです。くわしいお話を聞きました。

骨盤のゆがみは、様々な病気や不調の原因になります。ゆがみの予防や改善のために、普段の姿勢や動作に注意をしたり、骨盤を支える筋肉を鍛える運動に取り組むことを大切にしてください。

骨盤のゆがみを招く衣類

みなさんは、服や下着・靴など、ふだん身につけているものが、骨盤のゆがみを招く原因になることをご存じでしょうか。

体を締めつける矯正下着は、自分をスリムに見せたい女性にとっては魅力的でしょう。しかし、きついガードルやブラジャーは、反対に体型そのものを悪くしかねないのです。

矯正下着をつけると、体が圧迫されて血流が悪化する可能性もあり、骨格や内臓の位置にズレが生じることもあると私は考えています。その結果、骨盤がゆがみ、体型までくずれてしまうこともあるのです。

例えば、お尻をガードルで締めつけると、本来の丸いお尻の形がつぶれてしまいます。すると骨盤を支える筋肉が衰える場合もあり、骨盤が前後左右にゆがむことがあるのです。

若い人には今、股上(またがみ)が浅いズボンが人気です。しかし、股上が浅いと、足のつけ根にある股関節の動きが制限され、立ったり座ったりする動作で骨盤が圧迫されるため、ゆがみの原因になりうのです。

また、かかとの高い靴をはくと体の重心が前にかかります。歩くさいには上半身のバランスを取ろうとするので、骨盤が前に傾いてしまいます。足や腰への負担が大きくなるため、全身の骨格もゆがむ可能性もあります。

重すぎる靴やつま先が細い靴も澗題です。重い靴で歩くと、蹴りだしがうまくいかなくなるので、正しい歩き方ができなくなって骨盤に負担がかかってしまうのです。つま先が狭い靴は、外反母趾(がいはんぼし)を招くばかりか、歩くときの衝撃でひざや腰、そして骨盤にも負担をかけます。

骨盤のゆがみを防ぐ衣類

骨盤のゆがみを防ぐには、どのようなものを身につけたらいいのでしょうか。

まず下着は、できるだけ体をやさしく包みこむものを選んでください。スタイルを優先して、小さいサイズを選んではいけません。

次にズボンは、股上が浅すぎるものはさけてください。股関節を締めつけるような、きついズボンもはかないようにしましょう。

履き物は、スニーカーや、かかとが低くて軽い靴を選ぶといいでしょう。靴を選ぶさいのポイントは、つま先と靴の間に余裕があること、側面や上下から足が圧迫されないこと、土踏まずのアーチや、かかとのカーブが靴と合っていることなど。そして、重心が足裏のほぼ中央(厳密には、内側から2本目の中足骨<ちゅうそっこつ。足の甲部分にある骨>の足指側の付け根の部分)にかかるような靴であればベストです。

こうした靴をはいて、背すじを伸ばし、手を少し大きめに振ってまっすぐ歩きましょう。このように正しい歩き方をすれば、骨盤を矯正する作用も得られると、私は今までの治療の経験から考えています。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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