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【子宮頸部異形成】は軽度なら自然治癒する可能性も。がん化を防ぐ免疫力アップ法を専門医が解説

解説いけした女性クリニック銀座院長
池下育子

子宮頸がんの前段階である「子宮頸部異形成」が、今、20〜30代の若い女性に急増しているといいます。子宮頸部異形成が子宮頸がんに進行することを食い止めるには、どのような対策がおすすめなのでしょうか。いけした女性クリニック銀座院長の池下育子先生にお話を聞きました。

子宮頸部異形成は自覚症状が現れにくいため、子宮頸がん検診で見つかることが多い病気です。早期発見によって子宮頸がんのリスクを抑えるために、定期的に検診を受けることが大切です。

子宮頸部異形成は軽度の段階で食い止めるべき

子宮頸部異形成の進行度は3段階に分類される

子宮頸がんの前段階である子宮頸部異形成は、細胞診の結果が従来のクラスⅢa(新しいベゼスタ分類でLSIL)で軽度異形成なら、まだがん化せずにすむ可能性が高いでしょう。
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子宮頸部異形成の進行度は、子宮頸がん検診の生検(組織診)の結果から次のように分類されます。

軽度異形成
❷中等度異形成
❸高度異形成
❹上皮内ガン(子宮頸がん0期)

このうち、上皮内がんは、異形成のCIN3に含まれますが、実際には早期の子宮頸がんです。ちなみに、0期とは浸潤のないごく初期のがんを意味します。この段階まで病気が進行したら、自然に治ることはありません。

子宮頸部異形成が進行するほどがん化の確率が上がる

子宮頸部異形成は、将来がん化する可能性がある状態ですが、1つ確実にいえることがあります。それは、子宮頸部異形成が軽度→中等度→高度と進行するほど、がん化の確率が上がるということです。

軽度異形成から中等度異形成に進行する人は、ごく一部にすぎません。この段階なら子宮頸部異形成の大部分は、がん化せず自然に治ると考えられます。

しかし、中等度異形成から高度異形成、高度異形成から子宮頸がん0期と進むにつれ、次の段階に進行する確率は大きくなります。通常、高度異形成まで進行したら、円錐切除などの手術で病変部を切除しなければなりません。

免疫力を高めてHPVの働きを抑えることが重要

子宮頸部異形成が進行してがん化するか、回復して治るかは、HPVウイルスのタイプだけではなく、患者さんの免疫力(病気から体を守る力)も大きく左右すると私は考えています。

そもそも、子宮頸部異形成は、ハイリスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症し、がん化に関与すると考えられています。ですから、免疫力を十分に発揮できれば、HPVの働きを封じることが期待できます。

免疫力を高める方法① 骨盤内の血流を促す

免疫力を高めるためには、骨盤内の血流を促すこともひとつでしょう。骨盤内の血流が滞っておなかが冷えている方は、骨盤内の血流量が減って免疫力が低下し、異形成の進行が促される可能性があります。おなかの保温を心がけ、骨盤内の血流量を増やすようにしましょう。

骨盤内の血液量を増やすおすすめの生活習慣や食べ物は、以下の記事で紹介しています。以下は子宮筋腫に関する記事ですが、子宮頸部異形成や子宮筋腫をはじめとする婦人病で悩んでいる女性は、共通して骨盤内の血流が悪く、下腹部が冷えているケースが多いため、参考にしてください。

免疫力を高める方法② 腸の働きを整える

免疫力を高めるには、腸の健康維持が不可欠です。

腸の内壁には、免疫力のかなめとなるパイエル板という免疫組織が数多く集まっています。そこで、パイエル板の働きを強めるために、乳酸菌の豊富なヨーグルト、味噌、キムチ、チーズなどの発酵食品を常食するのも、免疫力アップを図る自力ケアの一つといえるでしょう。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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