痩せたい。でも食事制限や運動をするのは面倒臭い…。

そんなズボラさんにおすすめなのが、食前に30秒背伸びをするだけで簡単に痩せ体質に近づくことができる「背伸びダイエット」です。

ダイエットカウンセラーの大西仁美先生にお話をお聞きしました。

背伸びダイエットは運動嫌いの人でも習慣化しやすい

こんにちは。大西仁美です。

この連載では、「背伸びダイエット」をご紹介していきます。

食前に30秒気持ちよく背伸びをするだけで痩せることができるダイエット法なので、ダイエットを継続できない人や、運動が嫌いな人でも、無理なく結果を出すことができるはずです。

今回は、なぜ背伸びをするだけで痩せることができるのか、その理由を解説します。

いい姿勢がとれるようになって基礎代謝が上がる

背伸びだけで痩せることができる理由の1つめは、正しい姿勢がとれるようになることで基礎代謝が上がるからです。基礎代謝とは、何もしなくても消費される生命維持のためのエネルギー消費のことです。私たちの体はエネルギー消費が多いほど痩せやすくなりますが、基礎代謝は人が1日に消費するエネルギーの約70%をも占めるといわれています。

私たちの体の筋肉は、生活をしているうちに、体の動かし方の偏りによってよく動かす筋肉とあまり動かさない筋肉に分かれます。あまり動かさない筋肉はどんどん硬くなり、そのアンバランスな状態がさらに姿勢を悪化させる悪循環に陥ってしまうのです。そして、姿勢が悪いと体の深部で正しい姿勢を保つ筋肉が正しく使われないため、全体の動きが悪くなり、基礎代謝が落ちてしまいます。

背伸びダイエットは、普段あまり動かさない筋肉を動かして柔らかくするため、筋肉のアンバランスが改善して正しい姿勢をとりやすくなります。正しい姿勢がとれるようになると、今まで使われていなかった「脊柱起立筋（せきちゅうきりつきん）」や「大腰筋（だいようきん）」などの体の深部で正しい姿勢を保つ筋肉が機能するようになり、日常的に正しい姿勢をとりやすくなって基礎代謝が上がるため、何もしなくても痩せやすい体になることができるのです。

腹筋・背筋の筋トレ効果がある

基礎代謝は、筋肉量に比例するといわれています。そのため、基礎代謝を上げたい人は、筋肉量を増やすことが大切です。

背伸びの動作はとても簡単ですが、腹筋や背筋の効果的な筋トレになります。背中上部を覆う「僧帽筋（そうぼうきん）」と、おなかの「腹直筋（ふくちょくきん）」と「外腹斜筋（がいふくしゃきん）」が、背伸びによって鍛えられるからです。

背伸びで腹筋と背筋を同時に鍛えて、効率的に筋肉量を増やしましょう。

脂肪燃焼細胞の活性化に役立つ

背伸びダイエットは、正しい姿勢がとれるようになるだけではなく、褐色脂肪細胞の活性化にもつながります。

背伸びダイエットでは、肩甲骨周辺の筋肉に刺激を与えるストレッチを行うため、褐色脂肪細胞が活性化して痩せやすい体になることができるのです。より深い刺激を与えることができるように意識しながら行いましょう。

血液やリンパの流れがよくなって脂肪が燃焼する

背伸びダイエットのように筋肉を伸ばす動作を行うと、筋肉や血管が収縮して、血液やリンパの流れがよくなってむくみが改善する作用が期待できます。背伸びダイエットでは、普段あまり動かさない筋肉を意識的に動かすため、筋肉の反応はさらに大きくなるはずです。

全身に血液が巡ると、体温が上がりやすくなるため、その点でも脂肪燃焼作用が期待できます。