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超健康になる手作り【シナモンバナナ】とは?② シナモンが毛細血管を修復

解説 東京女子医科大学教授・講座主任
市原淳弘

バナナにシナモンを振りかけて食べる「シナモンバナナ」。昔から相性のよい食材として知られていますが、じつは健康面においても優れています。
血管を強くして、高血圧や脳卒中を防ぐ働きが期待できるのです。

まずバナナは、豊富に含まれるカリウムに血管の老化を防ぐ作用があるとのこと(くわしくは下の関連記事をご参照ください)。

東京女子医科大学高血圧・内分泌内科教授・講座主任の市原淳弘先生に、シナモンの健康作用について解説していただきます。

高血圧の原因は毛細血管の老化

漢方の生薬としても用いられ、家庭では香辛料としてなじみのあるシナモン。このシナモンには、毛細血管を元気にする作用が期待できます。

毛細血管は人間の血管の9割以上を占め、体中に酸素や栄養を届けています。ただ、毛細血管はちょっとした衝撃でも傷つきやすく、年齢を重ねるごとに減少してもろくなります。

毛細血管がもろくなると、皮膚や臓器、骨などに栄養が届かなくなり、細胞の老化が進みます。一方で、心臓は体のすみずみまで血液を送ろうとしてポンプ力を強めるため、血圧が上昇するのです。

高血圧の予防・改善には、毛細血管の老化を防ぐことがカギとなります。

Tie2が毛細血管を元気にする

では、元気な毛細血管とボロボロの毛細血管の違いって、いったい何?

そのヒントは、「Tie2(タイツー)」という血管内皮細胞にある受容体にあります。Tie2には、血管内皮細胞どうしの接着を強めて血管の構造を維持し、ボロボロになった血管を再生する働きがあります。

つまり、元気な毛細血管ではTie2は活性化していて、ボロボロの毛細血管ではTie2が活性化していない可能性があるのです。

そして、このTie2の働きを高める作用のある食材こそ、シナモンなのです。

また、シナモンには血管を拡張する働きも期待できます。つまり、血管修復作用と血管拡張作用の相乗作用によって、シナモンは高血圧の予防・改善に役立つと考えられます。

ただし、シナモンのとりすぎは肝障害のリスクがあるので禁物。1日当たりの摂取量は0.6〜3グラム(小さじ4分の1〜1.5)を目安としてください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/©カラダネ

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