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【脳梗塞の治療法】開頭せずに脳の血栓を取り除く「カテーテル治療」とは?手術時間も短く、体への負担も軽い

解説山口クリニック院長 脳神経外科医
山口三千夫

脳の血栓(血液の塊)を取り除くというと、薬物治療や開頭手術をイメージするのではないでしょうか。最近では、他の方法で血栓を取り除く新手術法があるといいます。山口クリニック院長で脳神経外科医の山口三千夫先生にくわしくお聞きしました。

脳梗塞や脳出血の心配がある人は、すぐに脳神経外科や神経内科で診てもらうことが大切です。

カラダネでは、脳梗塞や脳出血の発症と再発の防ぎ方、もしものときの対処法や治療法など、知りたいことがすぐに見つかる記事を多数用意しています。関連記事からご覧ください。

脳梗塞の血栓を取り除く治療法

開頭して脳の血管の血栓を取り出す「脳血管バイパス術」

脳梗塞では、薬物治療が中心となります。しかし血栓が大きい場合、従来の血栓溶解薬はもちろん、新しいt-PA(ティーピーエー。下の関連記事参照)治療でも血栓を十分に溶かせないことがあります。

そのときには頭の骨を開ける、つまり開頭して「脳血管バイパス術」などの手術を行うことがあります。

足のつけ根の動脈からカテーテルを送り込み、脳の深部の血栓を取り除く「カテーテル治療」

しかし、脳の深部の血管は外科的手法ではなかなか手が出ません。そこで登場したのが、開頭せずに血栓を取り除ける「カテーテル治療」です。

カテーテル治療は、足のつけ根の動脈からカテーテルという細い管を送り込んで、脳の血栓を直接取り除いて血流を再開させる治療法です。

脳梗塞に対するカテーテル治療は、日本では6年ほど前に始まりました。

ステントを使用したカテーテル治療では、血栓をからめ取って回収する

ステントという網目状の金属の筒を使い、血栓に通したカテーテルを抜くとステントが広がって血栓にからまり、血栓をステントごと引き戻すことによって回収する治療法もあります。手術時間が短く、患者さんの体への負担がとても少ない治療法です。

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カテーテル治療の進歩は目覚ましく、治療件数も増加しています。ただし専門的な技術が必要なため、実施しているのは一部の大学病院などに限られています。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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●山口クリニック院長
〒663-8204
西宮市高松町4-8 プレラにしのみや 3F
阪急神戸線西宮北口駅 南側改札口徒歩3分
0798-63-9550
 http://www.ycl-i.com


昭和37年 :岐阜県立医科大学卒業
     一年間のインターンのあと母校の第2外科入局、外科と脳外科の研修
昭和42年~44年:シカゴ大学脳外科に留学(脳浮腫の生化学的研究)
昭和45年 :岐阜大学医学部第二外科助手
昭和47年 :神戸大学脳神経外科助手
昭和49年~51年:米国国立衛生研究所留学
昭和51年 :シカゴ市のクック郡病院脳外科医師
昭和52年 :神戸大学へ帰り昭和54年講師に昇任
昭和59年 :神戸大学医療技術短期大学部教授に昇任
平成6年 :神戸大学医学部保健学科教授
平成13年3月 :同上停年退職し5月より山口クリニック開設