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【やり方動画つき】歯科医師が実演するほうれい線対策[舌回し]!顔の筋肉とリンパを同時に刺激

解説 日本歯科大学教授
小出 馨

ほうれい線ができる原因については、一番下の関連記事で解説されているのでご覧ください。

この記事では、どうすればほうれい線を予防・改善できるのかを解説します。答えは簡単です。70種ある顔と首の筋肉を刺激して鍛え、200種ある顔のリンパの流れを促せばいいのです。
「言うは易し」ですが、なんとその両方を同時に行える画期的な運動法があります。
それが、日本歯科大学教授の小出馨先生がすすめる「舌回し」。
やり方も簡単ですので、ぜひご覧ください。
ただし、無理にやりすぎて顔の筋肉が疲れすぎないように気をつけてください。



顔筋の衰え度をチェックしよう

舌回しは、舌を動かすだけで首から上の筋肉やリンパ節を刺激し、気になるほうれい線やたるみなどを予防・改善に導く優れた運動です。

舌回しを試す前に、まずは自分の顔の筋肉がどれくらい衰えているのかをチェックしておきましょう。口角を引き上げる簡単な方法でチェックすることができます。

face-muscle.jpg今回紹介する舌回しは「歯ぐきなぞり」「舌出し」の2つのやり方があります。いずれの運動も、イスなどに座って姿勢を正して行いましょう。

舌回し(歯ぐきなぞり・舌出し)のやり方

歯ぐきなぞりは、舌回しの基本となる運動です。舌は、上下左右のどんな方向にも動かせる筋肉ですが、意外と動かす機会がありません。

この運動は舌をあらゆる方向に動かす優れた運動です。右回し20回、左回し20回が1セットですが、初めのうちは疲れるかもしれませんので、無理せず左右5回ずつでもいいでしょう。次第に慣れてきたら回数を増やすようにして、あきらめずに続けてください。

注意点としては、顔を少し上に向けて目を大きく開き、口はしっかり閉じて行うようにすることです。
tongue-movement1.jpg歯ぐきなぞりのやり方を、私の娘で歯科医師でもある、小出晴子(こいで・はるこ)が実演しておりますので、そちらもぜひ参考にしてください。

続いて、舌出しのやり方です。背すじを伸ばして姿勢を正し、顔を少し上に向けた状態にして、舌をつけ根から思い切り前に突き出します。このとき、口角を上げるように意識しましょう。下唇に力が入っていると、口角が下がりやすいので注意してください。
tongue-movement2.jpg舌回しですが、それぞれ毎食後1セットずつ、1日3セットが目安になります。
舌回しを続けていると、舌の力(舌圧)がしだいに強くなっていきます。舌圧が強くなれば、それだけトレーニングの作用が現れている証拠です。早い人では、舌回しを始めて2週間程度で舌圧がアップします。

当然、作用には個人差がありますが、1カ月以上しっかり続けると、目に見えて変化が現れる人が多いようです。短期間であきらめずに、少なくとも3カ月は続けてほしいと思います。なお、無理は絶対に禁物です。
舌回しを試して異常や不調を感じたら、すぐに中止してください。

若返りホルモンの分泌の増加も期待できる

舌回しは、70種類の筋肉を鍛え、200種類のリンパの流れを促す類いまれな運動ですが、唾液の分泌量を増やすのにも役立ちます。
舌回しを行うと、唾液を分泌する3つの唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)が同時に刺激されるため、始めた途端に唾液が大量に出てきます。

唾液のほとんどは口腔内に分泌されますが、一部は血液中に取り込まれます。そのさい、唾液に含まれるパロチンなどの若返りホルモン(成長ホルモン)もいっしょに体内に吸収されます。すると、若返りホルモンが全身に行き渡り、細胞の新生や肌の新陳代謝が高まるので、衰えた肌が弾力のある若々しい状態に戻り、シワやシミ、むくみといったトラブルを改善できる可能性があります。

舌回しを1週間続けたら、ほうれい線が薄まり二重あごも改善

以下は、健康情報誌『夢21』にも掲載された体験談です。

東京都に住む自営業の中山慶子さん(仮名・2015年当時67歳)は、60歳を過ぎたころから、肌の衰えを感じはじめました。
「私はもともと美容にあまり興味はなかったのですが、ある日、くっきりとしたほうれい線が口角の下まで長く伸びていることに気づいたのです。
ほうれい線だけならまだしも、一番ショックを受けたのは、ほおが垂れ下がり、見た目が一気に老け込んだ印象になったことです」

中山さんは、目尻やほお骨のところに小豆粒くらいのシミも数個できていました。
「2人の息子が幼いころ、毎日外に連れだして遊ばせていたのが原因ではないかと思います。当時は紫外線をカットするような化粧品もなかったので、紫外線の害をかなり受けていたはずです。シミができてからは、ファンデーションを塗ってひたすら隠していました」

なんとかして自力で顔を若返らせる方法はないかと探していた中山さんに、友人がすすめてくれたのが、舌回しでした。
「私の場合、歯ぐきなぞりは、家事の合間はもちろん、横断歩道で信号待ちをしているときなどのわずかな時間も利用して、こまめに行いました。変化を実感したのは、始めてからわずか1週間後。ほうれい線やシミが薄まって目立たなくなり、ほおもリフトアップし、美肌に変わってきたのです。

顔全体が引き締まりました。特に、以前はあごと首の境目がはっきりせず、二重あごのような印象でしたが、今では自分では境目がはっきりとわかります。ほうれい線も徐々に薄まり、顔が引き締まったと思います」

s_体験談.jpg中山さんの変化は上の写真のとおり、一目瞭然です。もちろん、こうした変化は個人差があります。変化の感じ方もさまざまですので、誰にも一概には当てはまりません。
しかしながら、顔の若さを保つという点では役に立つ可能性がありますので、ぜひ実践し、しかも続けていただきたいと思います。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。


写真/©カラダネ

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