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【漢方で妊活①】赤ちゃんは体質に宿る。まずは子宝体質に改善しましょう 〜イノコ ハナエのきれいになる漢方 vol.25〜
この連載では、中医学を用いたとっておきのセルフケアについて、
漢方薬剤師のイノコ ハナエ先生にわかりやすく解説していただきます。
第25回の今回は、「妊活における中医学の考え方」について。
こんにちは。
今回より、妊活と漢方についてご紹介します。
以前にも、妊活と中医学の記事を書いています。
反響をいただいた反面、妊活に漢方?どうして?とお感じになった方も少なくないと思います。
今回は、漢方と妊活の関係性について、もう少しご紹介させていただきたいと思います。
妊活を意識しはじめた方も、妊活まっ最中の方も、お読みいただければ幸いです。
「漢方は効き目を感じにくい」「自分には合わなかった」と感じていらっしゃる方にも、ぜひ知っていただきたい内容になっています。
まずは、漢方について。
中医学では「症状」を見ずに「ヒト」を診ます。
同じ症状でもヒトによって原因は異なるという考えから。そのヒトがどういう状態に偏っているのか、その偏りが今のお悩みにどう繋がっているのかを探っていくのが中医学です。
つまり、妊活にいいとされる処方が、必ずしもあなたにいい処方ではないという部分がとても大切です。
お友達に聞いた妊活にいい情報も、ご自身には合っていないこともあるのです。
そのため、信用が置ける専門家の問診を受け、体質を判断した上での処方や養生がとても重要になります。
中医学では、身体にアプローチをするさい、ご自身を1本の木に例えます。
幹の部分が身体、体質だとすると、身体が元気いっぱいであれば、症状を表す枝や葉っぱものびのび・青々としてきます。
しかし、生まれながらの体質や、生活習慣の積み重ねで身体が絶好調でないときは、幹に元気がないため、葉っぱも元気がなくなってしまいます。
月経痛や頭痛、むくみなど、さまざまな不調がでているような状態がこれに当たります。
西洋医学のアプローチは、弱った葉っぱに直接絆創膏や包帯をしてケアしてあげるようなもの。生理痛や頭痛ならば、痛み止めを飲みます。俗にいう対症療法ですね。
対症療法は、即効性があり、すぐに不調を取り除くことができる反面、不調を根本的に改善できるわけではないため、再び同じ症状が出てきてしまうこともあります。
中医学のアプローチは、土壌からケアを施し、弱った木の幹を頑丈にしていくイメージです。
そのため、時間がかかることはありますが、体質からの改善を図るため、1つの不調だけでなく全体的に不調が取れ、葉っぱが一気に元気になるということが多々あります。
そして、不調が再び起こりづらい体質に持っていくこともできると考えられます。
例えば、胃腸が弱かったり、ストレスで睡眠が乱れていたりする場合。
一見、これらは妊活に関係がなさそうな症状ですが、原因をしっかり問診して幹を立て直していきます。
妊活の相談に来られた人に、私たちは「胃腸の不調があるならそちらもよくしましょう」とか、
「不眠があるならその改善をしましょう」などと話すと、患者さんから「妊活に直接いいものを知りたい!」といわれることもあります。
しかし、身体はすべてつながっているため、幹の部分を立て直してあげることがとても大切です。
西洋医学と中医学はどちらにもいい点があるため、上手に組み合わせることでよりよい体質に持っていけると私は考えています。
最後に。
冒頭で、「妊活にいいといわれている処方が必ずしもあなたにいい処方ではない」ということに触れました。あの子は生活習慣が乱れているのに妊娠できた、月経痛がひどくても妊娠できた、だからやる意味がわからない…。
そんな気持ちになってしまうこともあるかもしれません。でも、妊活では人と比べないことがとても大切です。
あなたの体質はあなただけのもの。ご自身の体が喜ぶ習慣はぜひ取り入れてほしいと私は切に願っています。
ストレスがかかって気持ちが前向きになれないとき、不安になってネット検索が止まらないとき。
それらを悪いことではなく、1つの現在の症状と捉え、体質の部分をしっかりケアしていくことで、受け止め方に変化が出てくることもしばしばあります。
身体の声をしっかり聞いて幹の部分を丈夫にする。
赤ちゃんは体質に宿るイメージです。
今回は、中医学の妊活の考え方をご紹介しました。
次回から、少し具体的にご紹介したいと思います。
くり返しになりますが、漢方は専門家に処方してもらうのがベストです!
お困りのさいはご相談くださいね。
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