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イノコ ハナエのきれいになる漢方 vol.6 〜PMSのイライラにジャスミン茶を〜
「未病(発病はしていないけれど病気の芽がある状態)」をあらかじめ見つけて予防するという考え方は、
老化を防ぎたい、遅らせたい方にとってぜひ知っておくべき知識です。
この連載では、中医学を用いて自分でできるとっておきの老化予防法をわかりやすく解説します。
第6回めの今回は、「PMSのイライラや食べすぎを防ぐ方法」について。
こんにちは。
今回から第3回に渡って、女性特有の PMS(月経前症候群)の中医学的な考え方やセルフケアをご紹介します。
PMSとは、生理の3〜10日前から表れる身体的・精神的な不快をともなう症状のこと。
頭痛、腹痛、腰痛、便秘、不眠、だるさなどの身体的な症状に加え、情緒不安定で涙もろくなる、イライラしやすくなるなどの精神的な症状もみられます。
症状の強さや期間は個人差がありますが、生理が始まると同時に不調が改善するところは一緒です。
さて、中医学では「気」「血」「水」を体を巡る大切な物質だと考えています。
しかし、PMSによってこれらの巡りが滞ると、以下のような不調を招くことがあります。
気の巡りが滞る→感情に波が出る(情緒不安定になる、イライラするなど)
血の巡りが滞る→体に痛みが出る(頭痛、腹痛、肩こりなど)
水の巡りが滞る→むくみやだるさを伴う不調
この中から、今回は「気の巡りが滞る不調」について紹介します。
生理が近づくと、些細なことでイライラしたり、クヨクヨしたり。どうしても気分のムラが出てしまう…。
そんな方は、「肝(かん)」のケアを心がけましょう。
vol.1でも触れましたが、中医学には内臓を示す【五臓六腑】 という言葉があります。
その中の「肝」は、「血(けつ)」をためる大切な器官。そして、全身に「気」と「血」を巡らせる役割も担っています。
しかし、生理前には子宮に血が集まるため、肝に蓄えられる血が少なくなってしまいます。
その結果、気を巡らせる力が落ちてしまうと考えられているのです。
また、普段からストレスを抱えていたり夜更かしが多いなど、血を消耗しやすい生活習慣の方は、生理前に感情の波が激しくなってしまう可能性が高くなります。
さらに、生理前に食欲が増したり甘いものを食べたくなる方も、気の巡りが落ちているサインだと考えられます。
これらのタイプの方は、月経前はなるべくストレスを避け、気を巡りを促すように心がけましょう。
深呼吸やストレッチ、軽いウォーキングをするとリフレッシュになります。
柑橘類、バジル、シソなどを食事に取り入れる、ジャスミンティーを飲む、アロマを焚く、入浴剤を入れたお風呂に入るなど、心地よい香りで気分を安定させるのもおすすめですよ。
ちなみに、気分にムラが出にくい方でも、月経前に胸の張りを感じる場合は、気の巡りが低下している可能性があります。
肝の経絡は胸を通っているため、肝に負担が掛かって経絡が滞ると胸にも影響を与えてしまうのです。
同じように自分をいたわってリラックスすることを心がけてみてくださいね。
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スローエイジングは、若見えのテクニックや、無理な若返りを試みることではありません。
カラダの中から整えて、老化のスピードを遅らせることが目的です。
この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。
写真/© Fotolia ©カラダネ
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