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手作り【こうじ水】は美肌・美髪の維持におすすめ。新陳代謝がよくなる!?

解説 横浜創英短期大学名誉教授
則岡孝子

日本酒を作る「杜氏さんの肌はきれい」とよくいわれます。これは麹に美肌に役立つ成分が豊富に含まれているからとされます。
そんな麹の美肌作用と、麹の成分を手軽にとることができる「こうじ水」について、横浜創英短期大学名誉教授の則岡孝子先生にご解説いただきました。

ぜひ、肌のトラブルに悩んでいる人は、こうじ水をぜひ食べるスキンケアとして活用してみましょう。

麹はスキンケアに役立つ成分の宝庫

麹の人気が女性を中心に広まり、幅広い年代で定着している主な理由として、美容作用があげられます。

近ごろは麹を原料にした化粧水や洗顔クリームが数多く市販されるように、麹にはスキンケアに役立つ成分が多いため、代表的なものを紹介しましょう。

まず、麹菌が作り出すアミノ酸(たんぱく質の構成成分)と必須アミノ酸(体内では合成できないアミノ酸)は、肌や髪の原材料になります。
同じく、麹菌が作るビタミンB2は肌の新陳代謝(古いものが新しいものに生まれ変わること)を促進し、パントテン酸(ビタミンB群の一種)は肌に張りを与えるコラーゲンの生成にかかわります。

100種類以上といわれているこうじの酵素(化学反応を助ける成分)も肌細胞の生成を促す働きがあるほか、シミやソバカスの原因になるメラニン色素の増加を防いでくれます。
最近では、麹の酵素(α-グルコシダーゼ)がα-エチルグルコシドという物質を作り、肌のコラーゲンを増やすことも試験で証明されています。

お手軽に有用成分がとれる「こうじ水」

これらの成分を手軽に補給する方法として、みなさんの家庭でも「こうじ水」を作ってみてはいかがでしょうか。

こうじ水は、パックに詰めたこうじをミネラルウォーターに一晩漬けるだけで完成します(上の写真を参照)。こうじ水を作りおきしてお茶やコーヒーなどの代わりに飲めば、肌や髪の健康維持に役立つ成分が補給でき、美容作用も期待できるでしょう。

なお、こうじは1パック当たり2〜3回分のこうじ水をくり返し作ることができます。できあがったこうじ水は、必ず冷蔵庫に保存して3日以内に飲みきるようにしてください。

こうじ水の作り方

08g_p22_2.jpg米こうじ(乾燥)100㌘、ミネラルウォーター500ml、ポット、だしこしパック2~3枚準備する。



08g_p22_3.jpg
米こうじをバラバラにして粒状にし、だしこしパックに詰めて口を閉じる。


08g_p22_4.jpg③米こうじを詰めただしこしパックをポットに入れて、ミネラルウォーターを注ぎ、冷蔵庫で保存する。


08g_p22_5.jpg冷蔵庫で8時間以上置いたら、だしこしパックを取り出して完成。冷蔵庫に保存して3日以内に飲みきる。

米こうじからはもう1度こうじ水が取れます。ただし、こうじ水はこうじを初めて水に漬けてから3日以内が消費期限になります。
水に漬けたこうじは、そのまま食べたり、お米を炊くときに一緒に炊いたり、スープやサラダなどの料理の材料にしたりしてもいいでしょう。

記事にあるセルフケアは安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/©カラダネ

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