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専門家解説【はちみつの美肌作用】シミ・シワ・くすみ・肌の弾力不足の対策に

解説日本はちみつマイスター協会代表理事
平野のり子

私たちの生活に身近なはちみつ。実はおいしいだけはでなく、美肌作りにも役立つ可能性があるとご存じですか?
日本はちみつマイスター協会代表理事の平野のり子先生によると、古い角質を落として、潤いのある透明肌になるためにピッタリのアイテムなのだとか。
くわしいお話を聞きました。

肌のターンオーバーを促してシミやくすみなどの肌トラブルを改善するには、バランスのいい食事や適度な運動、十分な睡眠など、基本的な生活習慣を整えることが必要不可欠です。そのうえで、はちみつを使用したセルフケアも試してみてください。

はちみつの糖分が毛穴の奥の汚れや古い角質を取り除くと考えられる

一般的に、シミやくすみを防いだり薄くしたりするには、古い角質(表皮の一番外側にある部分)を取り除き、肌の新陳代謝を活性化する必要があるといわれています。

角質は、肌の水分を保持し、ダニやホコリ、細菌などが侵入するのを防ぐバリア機能を担うといわれます。ところが、年齢を重ねて古い角質がはがれ落ちにくくなると、新しい肌細胞を作る働きが阻害され、シミやくすみが生じやすくなると考えられるのです。

とはいえ、クレンジングや洗顔で無理に角質をこすり落とすと、肌が傷ついてバリア機能を低下させ、シミやくすみが増える可能性があるのです。少しの刺激でも肌が荒れやすい敏感肌の人は、肌の汚れ落としに細心の注意を払わなければいけません。
そのような場合でも、安全に角質や汚れを落とせると期待されるのが、はちみつを活用した美顔術です。

はちみつの約8割を占める糖分(主にブドウ糖と果糖)は、花の蜜をミツバチが消化酵素で単糖(糖質の最小単位)にまで分解しています。そのため、クレンジングや洗顔でハチミツを肌につけると浸透圧で肌にしみこんでいきます。
浸透しきれない糖分は表皮に残って古い角質層に覆いかぶさるため、汚れや古い角質を吸着しながら排除することができると考えられるのです。

また、はちみつを肌に塗ると糖分が空気中の水分を取り込むので、保湿機能や肌のバリア機能のアップも期待できます。

コラーゲン合成が促され、肌のターンオーバーが活性化する可能性が

はちみつは、ビタミンやミネラル(無機栄養素)、アミノ酸(たんぱく質の構成成分)、有機酸(グルコン酸・クエン酸など)、フラボノイド(植物の色素や苦み成分)、酵素(体内の化学反応を助ける物質)などさまざまな栄養を含んでおり、その種類は300以上といわれています。

このうちフラボノイドの一種であるクリシンは、抗炎症作用や美白作用が期待できるとされ、シミの原因になるメラニン色素の増殖を抑えると考えられます。
また、はちみつに含まれている分解酵素のグルコースオキシダーゼも強い抗菌力と美白作用があるといわれています。グルコースオキシダーゼは水と反応すると過酸化水素に変化し、これがニキビ対策や肌のトーンを明るくするのに役立つと考えられています。

はちみつを肌に塗ると、プロリン(アミノ酸の一種)や亜鉛などの成分が角質層に浸透し、浸透すればメラニン色素の生成を抑えたり、肌のコラーゲンを合成したりする働きが期待でき、亜鉛もコラーゲンの合成を補助するといわれます。こうして肌の再生力(ターンオーバー)が活性化すれば肌はふっくらと潤い、毛穴や小ジワも目立ちにくくなると予想できます。
はちみつを活用したクレンジングやパックのやり方については、以下の記事をご覧ください。

肌に塗っても安全だと考えられるのは純粋はちみつ

各種栄養をバランスよく含んでいるはちみつは、古来より「食べる美容液」とも呼ばれているように、日ごろの食生活に取り入れることで、体の内側から私たちの健康と美容をサポートしてくれます。

そこで、はちみつは1日にティースプーンでひとさじ(約20キロカロリー)、できれば2〜3さじを毎日少しずつとりましょう。

実は、ミツバチが1カ月間という短い一生の中で集めるはちみつの量が、ティースプーンでちょうどひとさじ分。この貴重なひとさじのはちみつをそのままなめたり、ミネラルウォーターや紅茶に加えたり、料理の味つけに使ったりしてもいいでしょう。なお、はちみつは加工処理によって次の3つのタイプに分かれます。

●純粋はちみつ……加工処理を全くしていない
●加糖はちみつ……はちみつが60%含まれ、そのほかに水あめやその他の異性化糖液を加えている
●精製はちみつ……はちみつからビタミンミネラルに関与する色や香りを取り除いている

お肌に塗って美容作用を試したいのであれば、この中で栄養の含有量が最も多く、肌に塗っても比較的安全だと考えられる純粋はちみつがおすすめです。また、抗菌力の高いマヌカや色の濃いめのはちみつを選んだほうがよいでしょう。
樹液を蜜源とする甘露蜜やタイム、栗といったはじめから色の濃いはちみつは、抗菌力が高いといわれているからです。


そうはいっても、人によっては肌に合わない可能性もあります。必ずパッチテストをおこなってください。はちみつを塗ったあとに、肌のかゆみやかぶれなどの異常が起こった場合には、すぐに使用を中止して皮膚科の専門医に相談をするようにしてください。

もちろん、はちみつを使用するだけで誰でもすぐに肌がきれいになるわけではありませんが、生活に身近で簡単に試すことができる食品なので、ぜひ一度試してみてください。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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