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【甲状腺の病気で起こる症状とは】心臓病など他の病気と間違えやすいため要注意(伊藤病院院長が解説)

解説伊藤病院院長
伊藤公一

バセドウ病や橋本病といった甲状腺の病気の症状で最も特徴的なのは、首の腫れです。
首の腫れ以外では、目に見える身体症状は少ないので、自分ではなかなか気づきにくい病気といえます。しかも、全身にさまざまな症状が現れるため、ほかの病気の症状と間違われることが非常に多いそうです。

そこで、この記事では、甲状腺機能亢進症の代表としてバセドウ病、甲状腺機能低下症の代表として橋本病の症状について、伊藤病院院長の伊藤公一先生に話をお聞きしました。

もちろん甲状腺の異常が疑われる人は、必ず専門医の治療を受けるようにしましょう。

バセドウ病は心臓や手指の症状に要注意

バセドウ病では、代謝が活発になって体も心も一種の興奮状態になります。あたかもエンジンが空炊きを起こしているような状態です。そのため、動悸や頻脈などの心臓の症状、手指のふるえ、多汗、体重減少、薄毛、下痢のほか、イライラや不安など、全身に症状が現れます。

バセドウ病では、目が出てくる「眼球突出」という症状が有名ですが、この症状が現れるのは患者さんの2030%です。眼球突出以外にも、ものが二重に見えたり、まぶたが腫れたりすることがあります。眼球-1.jpgまた、バセドウ病は最大血圧(収縮期血圧)が高くなる傾向があり、高血圧と間違われることもあるので要注意。さらに、手足に力が入らなかったり、指先がふるえたりするので、筋肉や神経の病気を疑われることもあります。

暑がりになって汗を大量にかき、ほてる症状は更年期障害、急な体重減少はガンを疑われることも。精神的に不安定で、イライラして興奮しやすくなる点は、躁ウツ病や精神障害と間違われます。

女性の場合、月経の量が少なくなるのが一般的で、月経不順や月経周期が長くなったり無月経になったりするので、不妊症や卵巣機能不全と誤解されることもあります。

だるく無気力になり物忘れも増える橋本病

橋本病では、甲状腺ホルモンの分泌が減るため、心身の働きが低下して、さまざまな症状が現れます。

体が重く、だるい感じがする、無気力でダラダラしたくなるといった症状は、更年期障害やうつ病と間違われることがあります。脳の働きも低下してくるので、物忘れが増え、言葉がはっきりしなくなることも。そのため、認知症を疑われる場合もあります。

むくみが全身に現れることで腎臓病を疑われるほか、寒がりになって汗もかかなくなるので、冷え症や低血圧とも間違われます。女性の場合は、重症になると月経不順から無月経になり、更年期障害と思い込む人もいます。

このように、橋本病の症状は千差万別で、特徴的なのは首の腫れくらい。それすらも目立たないこともありますが、首に腫れやしこりを見つけたら、ほかに当てはまる症状がないかチェックして、疑いがあれば医師に相談することをおすすめします。

バセドウ病・橋本病の症状と間違えやすい病気一覧

バセドウ病バセドウ病-1.jpg

橋本病橋本病-1.jpg

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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