カラダネ(わかさ出版)
医師や専門家とあなたをつなぐ、
健康・食・くらしのセルフケアが見つかる情報サイト
【入浴中におしっこしたくなる】原因と対策を泌尿器科専門医が解説。シャワーを控えよう
解説
女性医療クリニックLUNAグループ理事長
関口由紀
関口由紀
入浴中や水の音を聞いた時に尿意を感じるという人はいませんか?
「私だけなのかな」と不安になったことがあるかもしれませんが、実はこのような人は珍しいわけではなく、ちゃんとした理由があるようです。
専門医の関口先生に話を聞きました。
強い尿意が起こるなら尿漏れ対策が必要
入浴でシャワーを浴びたときや、トイレで水を流したときなどに突然、強い尿意が起こる人は少なくありません。このような人は、膀胱が勝手に縮んでしまう過活動膀胱の疑いが濃厚でしょう。
過活動膀胱の人は、水が流れる音に対し、脳が過敏に反応する傾向があります。これは、脳に「水の流れる音=排尿」というイメージが記憶されているからといわれています。そのため、水が流れる音を聞くと、膀胱が反射的に収縮し、尿意が起こるのです。
軽い尿意が起こるだけなら問題はありません。しかし、強い尿意が起こる場合、尿漏れを防ぐ対策が必要です。
まず、入浴時のシャワーはさけましょう。また、湯船につかったり体を洗い流したりするときは、できるだけ音をたてないようにしましょう。次に、トイレでは、用を足したあと下着をつける前に水を流します。女性の場合は、しゃがんだまま水を流し、流し終わってから、意識的に快尿筋(正式には骨盤底筋群)をキュッと締めて、立ち上がりましょう。また温かい便座を用いるとさらなる改善が見込まれます。
川や海などの水辺に近づくときは、事前にトイレへ行きましょう。そうすれば尿意が軽くなり、意識的に快尿筋を締めて尿意を我慢すれば膀胱の強化にもつながります。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/©カラダネ © Fotolia
この記事が気に入ったらいいね!しよう