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医師解説【足裏が痛い,ひざ痛,足がだるい】が一挙改善!「足裏アーチ体操」で足裏筋を強化
足裏の痛みやひざ痛を招く「足裏アーチ(足部の立体構造)の変形」。
放置すると、痛い足をかばう歩き方になり、さらに症状が悪化してしまう恐れがあるそうです。
戸田整形外科リウマチ科クリニック院長の戸田佳孝先生にお聞きしたところ、足裏アーチの変形は、足裏を支える筋肉の衰えが原因といいます。足裏アーチの構造などについては別の記事もありますので、下記の関連記事をご覧ください。
つまり、足裏の筋肉を鍛えれば足裏アーチは正常な形に戻せる可能性があるのだとか。本記事では、戸田先生考案の「足裏アーチ体操」のやり方をご紹介します。
足裏やひざの痛みが強い方は、自力療法だけでなく、医師の治療を受けることを忘れないでください。
足裏アーチの変形が扁平足・開帳足を招く
くずれた足裏アーチを改善させる方法は、足部(そくぶ)の立体構造を支えている足底(そくてい)筋群や後脛骨(こうけいこつ)筋を鍛えることです。実は、 足底筋群や後脛骨筋を鍛えることは難しくありません 。できるだけ、裸足で生活することを心がけ、足指をよく使えばいいのです。
昔の日本人は、靴下を履かずに裸足で生活し、外出するさいも草履・下駄・雪駄など、鼻緒のある履物を利用していました。そうした生活の中で足指をよく使っていたため、戦前まで日本では扁平(へんぺい)足や開帳(かいちょう)足の人がほとんどいなかったといわれています。
裸足で生活していると、足裏にある固有知覚という感覚レーダーがフルに使われ、足指が動きやすくなります。そして、足指をよく使うことによって、足底筋群や後脛骨筋が強化され、足部の立体構造を担うアーチがしっかりと維持されるのです。
足指を使わなくなったのが原因?
今の日本に扁平足や開帳足の人が増えているのは、靴や靴下を履いて生活するようになり、足指をあまり使わなくなったためと考えられます。そのため、昔ながらの裸足の生活に戻れば足裏アーチの修復が期待できるわけです。
とはいえ、現代社会では裸足で過ごすことがはばかられる場面も多いでしょう。そこで、私は足指を意識的に使う「足裏アーチ体操」を考案しました。これは、足の親指を、もう一方の足の足指と人さし指で挟む筋トレ法です。足裏アーチ体操をやると、足部の縦横のアーチを支える足底筋群と後脛骨筋が効率よく鍛えられます。
足裏アーチ体操には、もう一つメリットがあります。それが、外反母趾の矯正にも役立つことです。女性の中には、年を重ねるとともに「O脚」になる場合があります。実はO脚は、足の親指に重心がかかる歩き方になるため、外反母趾が強くなる傾向があり、足の筋肉が衰えたり、足裏の横のアーチがくずれたりする原因になるのです。つまり、足裏アーチ体操は、外反母趾による足裏アーチがくずれるという「再発」の可能性さえも未然に防ぐ優れた体操といえるわけです。
※外反母趾で握力が弱くなる理由は、コチラ(戸田先生が解説されている戸田メディカルエビデンスのページにジャンプします)をクリックしてご覧ください。
足裏痛や膝痛を改善に導く【足裏アーチ体操】のやり方
それでは、足裏アーチ体操のやり方を紹介していきます。子供から大人まで、誰でも簡単に実践できるので、安心してください。
まず、裸足の状態(✳︎戸田先生は5本指靴下の使用をおすすめします)になり、イスに腰掛けます。次に、両足のかかとを地面につけた状態で、右足の親指と人さし指を広げ、左足の親指を挟みます。外反母趾を矯正するくらいの強さで20秒間引っ張って、10秒間休みます。
片側につき、1日3分間を目安にくり返し行ってください。
注意点は、挟まれた親指が少し痛いと感じられるくらいの強さで引っ張ること。弱い力で引っ張ったのでは、筋トレの作用は十分に得られません。
すでに足底筋群や後脛骨筋が衰えている人は、足指をうまく動かせないこともあるでしょう。初めのうちは、足指をしっかりと開くことを心がけ、親指と人さし指の間にもう一方の親指を挟み、強く力を入れられるように練習してください。
しばらくの間、足裏アーチ体操を続けると、足指が動かしやすくなることを実感できるでしょう。とはいえ、いったんくずれた足裏のアーチが改善するまでに、3週間ほどかかります。すぐに結果を求めようとせず、根気強く足裏アーチ体操を続けてください。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/©カラダネ © Fotolia
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