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【高カカオチョコ+病院治療の患者例①】高血圧が正常域へ。ヘモグロビンA1cも低下

解説 栗原クリニック東京・日本橋院長
栗原 毅

カカオ分70%以上の高カカオチョコは、健康を維持したい人におすすめと医師の栗原毅先生は話します。

栗原先生のクリニックでは、患者さんにはチョコレートを食べるなら高カカオチョコをすすめているそうです。
実際に、病院での治療に加えて食前に高カカオチョコを食べた患者さんの中には高血圧や糖尿病が改善した人もいるとか。

栗原先生に、お話をお聞きしました。
以下の体験談は、健康情報誌『わかさ』で2017年に紹介されたものをウェブ用に再編集したものです。

最大血圧が142mmHgあり降圧薬も飲んでいた

私のクリニックに通院してくる患者さんは、複数の病気を抱えていることが少なくありません。糖尿病をはじめ多くの病気は、生活習慣が大きく関係するので、患者さんにこれまでの生活をすべて改めてもらうのは、なかなか難しい話です。

そこで、病院での適切な治療に加えて、食前にカカオの含有量が70%以上の高カカオチョコを1片(5グラム)ずつ食べるように指導しています。すると、高カカオチョコを食べはじめて数ヵ月で、血圧が下がる人がいました。
中には降圧薬の量を減らすことができた患者さんもいるので、そうした症例をご紹介しましょう。

木下学さん(仮名・51歳)は、ホテルやレストランのメニュー開発をする会社に勤務しているため、仕事で毎日フルコースの夕食を食べなければならなかったそうです。
うらやましいような話ですが、多忙でストレスの多い仕事に加えて、毎日フルコースの夕食を食べていたのでは、生活習慣病になるのも無理はありません。

私のクリニックに数年前から通院している木下さんの治療目的は、肝炎でした。しかし、それ以外にも、最大血圧が142mmHg(正常は130mmHg、最小血圧が100mmHg(正常は85mmHg未満)と常に血圧が高くて安定しない状態だったので、降圧薬を飲んでもらっていました。

それに加えて、昨年2月からは、本格的に高カカオのチョコを食事の前に食べるようにアドバイスしました。木下さんは私との約束を守って、食前には必ず1片のチョコを食べたそうです。もちろん、木下さんがチョコ好きだったということもすすめた理由です。

3カ月で血圧が正常化。A1cも基準値内へ

すると、木下さんの場合は3カ月後には最大血圧が118mmHg、最小血圧が62mmHgまで下がり、本人も血圧が確実に下がっていることに驚いていました。
私としては、少々下がりすぎてしまったのを懸念して、それまで処方していた降圧薬の量を半分に減らし、その後のようすを観察しています。

また、木下さんの場合はヘモグロビンA1c(1~2カ月間の血糖値の推移を示す値。6.5%以上で糖尿病型と診断される)も、5.7%と少し高めでしたが、高カカオチョコを食べるようになってからは、基準値内である5.3%まで下がっています。
木下さんの体型は、もちろん治療はしていましたが高カカカチョコの働きもあるのではないかと私は考えています。

とても手軽な方法で、やっかいな血圧や血糖値を下げることができた木下さんには、1日25グラムの高カカオチョコ習慣をしばらく続けたいといいます。

もちろん、高カカオチョコを食べるだけで病気が治ることはありませんし、食べ過ぎは禁物です。しかしながら、チョコレートを食べるなら高カカオチョコがおすすめなのは間違いありません。
適度な運動と病院での治療とあわせて、みなさんにも実践していただきたい生活習慣の一つです。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/©カラダネ © Fotolia

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