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【医師解説】高血圧は「カカオ70%以上」のチョコレートで改善?1日25グラムが適量

解説栗原クリニック東京・日本橋院長
栗原 毅

2月に入るとバレンタインデーに備えて、お店にチョコレートがあふれます。
最近はカカオがたっぷり(具体的には70%以上)含まれた、少し苦めのチョコレート(高カカオチョコ)がたくさん売られるようになりました。

こうした高カカオチョコには優れた健康作用があるとわかり、今話題になっています。ここでは高血圧への働きについて医師の栗原毅先生に解説していただきました。

バレンタインデー用のチョコレートを贈る人は、贈られる人の健康を考えて、高カカオチョコを選んでみてはいかがですか?

カカオ70%の意味とは?ポリフェノールが赤ワインより多い

初めに、カカオのことを少し説明します。カカオとはカカオ豆のこと。これはチョコレートの原料になるものです。カカオ70%とは、カカオ分(カカオマス+カカオバター)が70%以上を占めるという意味です。

カカオにはカカオポリフェノールがたっぷり含まれていることから、健康維持に役立つと考えられます。
一説には、高カカオチョコ100グラムにはカカオポリフェノールが約2700ミリグラム含まれており、ポリフェノールがたっぷり含まれていることで知られる赤ワイン180ミリリットルと比べても、ポリフェノールの量が15倍にもなるといわれます。

高カカオチョコで高血圧が下がるのはなぜ?

今人気の高カカオチョコですが、実は血圧を下げる働きが期待できると国内外の研究でわかっています。
チョコレートで血圧が下がる理由はいくつかありますが、その筆頭は血管拡張作用です。ここで主役になるのはカカオポリフェノールです。

高血圧の人は、血管内に炎症が生じているために血管が狭くなり、赤血球が通り抜けにくい状態になっています。
ポリフェノールは、小腸で吸収されて血管に取り込まれると、炎症を抑えるように働きます。炎症が治まることで血管が広がり、赤血球がスムーズに通れるようになって血圧が下がるのです。

クリニックの患者さんも血圧が低下

また、チョコレートにはさまざまなミネラル(無機栄養素)が含まれています。高血圧の改善という点では、カリウムの745ミリグラム(カカオ豆100グラム中)という含有量が注目に値します。
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カリウムはナトリウムとバランスを取りながら、血圧や細胞の浸透圧を調整する役目を担っています。カリウムには余分なナトリウムを排出して、血圧の上昇を抑える働きが期待できます。

実際、高カカオチョコの血圧を下げる働きは、私のクリニックでも確認しています。ある高血圧の患者さんに、病院での治療に加えて高カカオチョコを毎日食べてもらいました。すると、食べる前よりも高血圧が改善した人もいて、私自身も驚きました。

1回5グラムを5回に分けて、1日25グラム食べよう

愛知県で行われた大規模な調査研究(蒲郡スタディ)もあります。
347人に、高カカオチョコ1日25グラムを4週間食べてもらい、血圧や血液成分の変化を調査しました。結果は、全員の平均値で血圧が最大値も最小値も下がっていました。特に注目すべき点は、血圧が高い人(82人)ほど、数値の改善が大きかったことです(グラフ参照)。
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さらに同じ調査では、善玉(HDL)コレステロールを増やし、逆に悪玉(LDL)コレステロールを減らす働きも報告されています。

また、チョコレートには、ドロドロ血液(血液の流動性が低下した状態)を改善しサラサラ血液にする作用があることも、国内の試験で証明されています。この点からも、高血圧の改善に役立つ可能性があるのではないでしょうか。

高カカオチョコが健康にいいといっても、食べ過ぎは禁物です。食べる人の体にもよりますが、上の試験でもあるように、1日25グラムがおすすめ。1回5グラムを5回に分けて食べるようにしてください。食べ過ぎは禁物です。

最後に、高血圧の人は専門医に診てもらって治療を継続することは忘れないでください。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/©カラダネ © Fotolia

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