【禁煙対策メソッド❷】双子(喫煙者と非喫煙者)の肌老化の比較写真を見て、タバコの害を心に刻み込む|カラダネ

カラダネ(わかさ出版)
医師や専門家とあなたをつなぐ、
健康・食・くらしのセルフケアが見つかる情報サイト

【禁煙対策メソッド❷】双子(喫煙者と非喫煙者)の肌老化の比較写真を見て、タバコの害を心に刻み込む

解説 日本禁煙学会理事長・日本赤十字医療センター医師
作田学

タバコは、女性の美しさを台なしにして若さを奪う大敵です。

そもそも、タバコを吸いながら、いつまでも若々しい肌でいたいというのは、あまりにも都合がよくありませんか?タバコと肌の老化について、日本禁煙学会理事長で医師の作田学先生に話をお聞きしました。

5〜10年も早く肌の老化が進む

s_肌の変化.jpg上の2人の女性の写真を見比べてみてください。この2人は40代の双子の姉妹ですが、左は若々しく年相応の顔をしているのに対し、右は同い年とは思えないほど老けた印象です。実は、この差は喫煙の有無にありました。左の女性は喫煙経験が全くありませんが、右の女性は長年にわたって喫煙してきました。

「タバコを吸うと老け顔になる」と、みなさんもなんとなく気づいていると思います。実際、タバコを吸う人は、吸わない人と比べて5~10年も早く老化が進むといわれているのです。

45~49歳の女性のシワの程度を調べた調査では、中等度~重度のシワの目立つ女性は、喫煙者が圧倒的に非喫煙者より多かったという報告もあります。

タバコを吸う人の顔の老化パターンは共通しています。それを表現する「スモーカーズフェイス」という言葉もあるほどです。例えば、目もとや口もとに深いシワができる、肌がくすんで暗くなる、唇が乾燥する、歯や歯ぐきがどす黒く変色する、白髪が増えるなど。写真の女性は、まさにスモーカーズフェイスの典型です。

肌が老けるのは「酸欠」と「ビタミンC不足」

では、タバコを吸うとなぜ老け顔になるのでしょうか。

タバコを吸うと、ニコチンの影響で血管が収縮し、肌の毛細血管の血流が衰えます。さらに、喫煙によって生じる一酸化炭素が血液中のヘモグロビンと結びつくことで、酸素とヘモグロビンの結合が妨げられ、肌は慢性的な酸欠状態に陥ってしまうのです。

その結果、肌の新陳代謝(古いものと新しいものの入れ替わり。ターンオーバーという)が乱れて、シミ、シワ、クスミといった肌トラブルを引き起こします。

また、タバコを吸うと、喫煙によって生じた活性酸素(攻撃力の強い酸素)を除去するために、大量のビタミンCが使われます。ビタミンCは肌にとって重要な成分で、色素細胞内でのチロシナーゼの活性を阻害してメラニン(黒褐色の色素)生成を抑制したり、健康な肌を作るのに必要なコラーゲンの生成を助けたりする働きをします。

s_ビタミンC.jpgそのため、ビタミンCが不足すると、シミやソバカスができやすくなったり、肌の張りや弾力が失われて、シワができやすくなったりするのです。

ぜひ、この2人の女性の写真を切り取って洗面台などに貼って禁煙を心がけてください。

記事にあるセルフケアは安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

関連記事

この記事が気に入ったらいいね!しよう