納得!チャートでわかる「お酢の賢い選び方」ブレンド酢もおすすめ

解説カラダネ編集部

突然ですが、お酢がお酒から作られることをご存知ですか?

まずは元になるお酒を作り、酢酸菌を加えて酢酸発酵させると、アルコール分がお酢に変わります。
理屈の上では、お酒になるものなら何でもお酢にできるのです!
では、たくさんあるお酢の種類の中で、私たちは何をどのように選べばよいのでしょうか?

酢ムリエ考案チャート!お酢のポジショニングマップ

オークスハートの代表で、”酢ムリエ(※)”としてお酢の素晴らしさを伝導している内堀光康さんは、「人のすすめやブームにそのまま乗るのではなく、自分の好きなお酢を選んでほしい」といいます。そこで、お酢を選ぶための基準を、次のような図で教えてくれました。

osuerabi01.png

まず、基準になるのが「旨味」と「香り」です。香りはともかく、お酢に旨味があるのか? と思われるかもしれません。
確かにあるんです。意識してお酢をなめてみると(できれば比べると)、しっかり旨味や甘味が感じられます。

また、香りは「軽く爽やか」↔「重い」という軸で判断します。お酢を口に含んですぐに感じられ、さっと抜けていくような香りを「軽く爽やか」と表現します。
「重い」香りは、かすかに鼻腔に残るようなどっしりとした香りです。

リンゴ酢やワインビネガーのような果実由来のお酢は、軽く爽やかな香りが特徴。洋食との相性がよく、マリネやサラダのドレッシング、さらにはスイーツや飲むお酢として使っても、華やかな香りを楽しめそうです。

一般的な米酢は旨味が特徴のお酢です。黒酢は麦や玄米から作られますが、長い時間をかけて熟成させるため、酸味がまろやかになり、さらにじんわりと旨味が感じられます。しょう油を始め、和の調味料と合わせるならこちらがおすすめです。

市販されている多くの味付ぽん酢は、しょう油と柑橘果汁、お酢などで作られているため、香りと旨味の両方に濃い味を持ち合わせています。そのため、バランスも良いのでいろいろな料理に使い勝手が良いと言える訳です。

安価な穀物酢は、日本で最も流通量の多いお酢です。すっきりとした酸味を持つため、どのようなお料理にも合わせやすいという利点がありますが、旨味や香りはシンプルです。

ちなみに、創味食品が行った「お酢に関する意識・利用実態についての調査」では、「料理が上手とほめられた経験がある人ほど、料理ごとにお酢を使い分けている割合が増加」しているというデータがあります。お酢のポジショニングマップを活用して、お酢選びの目安にしてください。

osuerabi03.png

お酢にはこんなに種類がある!ブレンドして楽しもう

さらに酢ムリエは「ぜひブレンドして自分好みのオリジナル酢を作ってほしい」とすすめます。

次に紹介するように、ざっと整理しただけでもお酢の種類はこれほどあります(冒頭に述べたとおり、お酒ができるものなら何でもお酢の原料になります。世界にはもっとたくさんのお酢があるのです!)。
もちろん同じ種類でも商品により香りと味わいは異なるので、組み合わせは本当に無限。奥が深い!

osuerabi04.png

米酢
その名の通り、精米を原料に作られたお酢。酢1ℓにつき40g以上の米が使われるのがルールです。酢に発酵する時に、アルコールを添加しておらず、さらに多くの米が使われているのが純米酢です。値段も高くなりますが、旨味が増します(ポジショニングマップ参照)。

玄米酢
原料の玄米は精白される前の米なので、胚芽や表皮もお酢になります。ミネラルやビタミンが多く健康的なお酢として知られ、旨味も増します。

黒酢
「黒酢」は大麦でつくられる場合もありますが、多くは玄米を原料とする「米黒酢」です。壺の中で長時間発酵させると、黒みを帯びたお酢になります。通常の食酢が約3ヶ月でできるのに対し、1〜3年もの期間をかけてつくられるものも。
一般にアミノ酸が豊富とされており、健康目的の飲用としても親しまれています。

麦芽酢(モルトビネガー)
英国で愛されている醸造酢で、もちろん主原料は麦芽(モルト)。ほんのりとした甘みが特徴で、本場ではフィッシュ&チップスにたっぷりかけるのが定番です。香りよりも旨味、甘み重視の米酢に近いポジショニング。

キビ酢
日本の奄美地方に伝わるお酢で、サトウキビを原料とします。ミネラルが多く含まれ、また奄美地方の人が長寿であることなどから、健康づくりに役立つお酢として注目を集めました。ツンとくるような酸味は少なく、こちらもふくよかな甘味が感じられるお酢です。

リンゴ酢
フルーツを原料とする果実酢の中でも、よく使われているのがリンゴ酢。リンゴの果汁をアルコール発酵させ、さらに酢酸発酵させたお酢。果実酢は米や麦を原料としたお酢と比べて華やかな香りが特徴です。

ワインビネガー
赤ワインビネガー、白ワインビネガーがあります。酢ムリエによれば、国内のメーカーのワインビネガーはほとんどが酸度4.5~5%なのに対し、ヨーロッパでは6~7%が主流です。ぶどうのフレッシュな香りが楽しめます。

バルサミコ酢
ワインビネガーと同じくぶどう果汁を原料とします。違いは製法で、バルサミコ酢は煮詰めたぶどう果汁を樽の中で長期間熟成します。
イタリアの本家本元バルサミコ酢は高級品ですが、市販品の中にはワインビネガーを着色・調味したものもあります。

あなた自身でお酢の世界を掘り下げましょう

ぜひ、ポジショニングマップを意識しながら、家にあるお酢をなめてみてください。酸っぱいだけでなくいろいろな味が隠れていることに気づくことで、お酢を通して毎日の食事や飲み物を見直すよいきっかけになります

また、クエン酸を含むレモンのような果物、乳酸発酵させたヨーグルトや漬物は、お酢とは違った酸味があります。異なる酸味を合わせてみるのも、上手にお酢を活用するコツです。ぜひ、あなたならではのお酢の世界を掘り下げていってください。

ツイッターでもお酢情報発信中→@お酢ラボ

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/©カラダネ

※「酢ムリエ」はオークスハート株式会社の登録商標です。

酢ムリエ/オークスハート株式会社 代表取締役 内堀 光康

2003年2月ジェイアール名古屋タカシマヤに「ビネガー専門店オークスハート」1号店をオープン。
その後、日本橋高島屋、大阪高島屋など全国に店舗展開。2006年開発部門における農林水産大臣賞を個人で受賞。2007年10月には東京駅構内に酢カフェとしての1号店「飲む酢・エキスプレ・ス・東京」をオープンし、新しい酢の文化を発信中。

オークスハートWebサイト

関連記事

この記事が気に入ったらいいね!しよう