お酢の効果【高血圧編】試験では血圧が低下。黒酢やリンゴ酢でも実証

解説昭和大学元客員教授
中山貞男

お酢といえば、”体にいい調味料”という印象が強いと思います。実際に、酢をとると人や動物に対してどのような好影響があるかを調べた研究が多数あります。
この記事では、お酢の研究者である中山貞男先生に、お酢で高血圧に及ぼす影響について聞きました。

ちなみに、お酢は薬ではなくあくまでも調味料(食品)のため、期待できる効果という点でご覧ください。

酢で重要なのは、主成分の酢酸

酢は世界で最も古い調味料の一つとされ、これまでもさまざまな研究があり、具体的にはメタボリックシンドローム(代謝症候群、以下メタボ)や高血圧、内臓脂肪、脂質異常症(高脂血症の人が多い)、高血糖などの予防に役立つと考えられています。
この記事では、高血圧に対して期待できる酢の健康効果を解説しましょう。

酢の働きについて調べたラットの試験では、酢の主成分である酢酸が、血圧上昇にかかわるホルモン調整機構(レニン・アンジオテンシン系)を抑えるとわかっており、高血圧を改善する一つの理由と考えられています。  

また、酢にはもともと血流を改善する働きが知られています。酢酸が細胞に取り込まれると「アデノシン」という物質が生成されます。このアデノシンは血管を広げて血液を流れやすくするため、血流が改善されるのです。
これによって、結果的に血圧が下がり、高血圧の改善効果も期待できるというわけです。

酢で重要なのは、主成分の酢酸
ほかの研究でも、酢が高血圧の改善に役立つことが実証されています。
ある食品メーカーと大学が共同で行った、高血圧の人を対象とする試験では、リンゴ酢の酢酸飲料をとるグループと黒酢の酢酸飲料をとるグループ、擬似食品をとるグループに分け、10週間血圧を測定しました(下のグラフ参照)。  

s_酢と血圧.jpgその結果、酢酸飲料をとったグループはいずれも、2週間ほどで血圧が下がりはじめ、6週め(約1カ月半)には有意な範囲で血圧が低下し、最終的には最大・最小血圧ともに10〜15mmhgの低下が認められました。

この試験を含めいくつかの試験では、大さじ1杯(約15ml)の酢で血圧の改善効果が見られていることから、毎日大さじ1杯を目安にとれば、血圧の低下が期待できると私は考えています。

なお、別の試験では、正常血圧の人が酢を毎日とっても問題のないことが確認されているので、酢を使った料理を家族でとるさいにも心配はいりません。  

一般的な穀物酢やリンゴ酢、黒酢など、基本的にはどのような酢でも降圧効果が期待できるので、毎日の食事にとり入れるといいでしょう。とはいえ、高血圧の人は病院で治療を受けることはやめないでください。

次の記事からは、酢のそのほかの働きについて紹介していきます。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/©カラダネ

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