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【歯周病を歯磨きで治したい②】歯間マッサージ歯磨きのやり方図解。歯肉が再生する人も!

解説岡山大学名誉教授
渡邊達夫

歯磨き法にはいくつかのやり方がありますが、ここで紹介するのは、歯周病対策に役立つ新しい歯磨きのやり方です。

考案した岡山大学名誉教授の渡邊達夫先生に話を聞きました。

歯周病の人は、歯科医院で適切な治療を受けることが最も重要です。そのうえで、記事で紹介する歯磨き法を試してみてください。

歯ブラシは、毛足の長さは11ミリ以上、毛先はおろそかに植えてあり硬さはふつうを選ぼう

この記事では、歯周病対策に役立つ「歯間マッサージ歯磨き法(正式には、つまようじ法という)」の具体的なやり方を紹介しましょう。

あらかじめ、毛先を歯間に出し入れしやすい歯ブラシを用意します。毛足の長さは11ミリ以上、植毛の密度は少なめ、毛の硬さはふつうの歯ブラシを選んでください。

歯間マッサージ歯磨きでは、歯間1カ所につき7〜8回ほど歯ブラシの毛先を出し入れし、すべての歯間をくまなくブラッシングしていきます。そして、最後に歯の表面と歯の裏側を磨きます。くわしくは下の図をご覧ください。

歯間マッサージ歯磨きのやり方

s_歯磨き1.jpg

消しゴムで鉛筆の文字を消す強さで、歯を磨くのがコツ

やり方のコツや注意点を解説します。
まず、磨き方です。歯ブラシの毛先で歯間をつつくように磨いてください。あまり強く力を加えてはいけません。力の入れぐあいは、消しゴムで鉛筆の文字を消すときの力が目安になります。また、毛先を歯間にうまく入れるためには、歯ブラシの毛束のすべてを歯間に入れるのではなく、半束くらい入れるイメージで使うといいでしょう。

次に、毛先の動きや力加減を的確にコントロールするために、「パーム・グリップ」や「フィンガー・グリップ」という歯ブラシの握り方をおすすめします(上の図参照)。歯の表面を磨くときはパーム・グリップ、歯の裏側を磨くときはフィンガー・グリップが適しています。

最初は出血がある人も。2週間程度でおさまる

歯間マッサージ歯磨きをやり始めた当初は、歯を磨くたびに出血があってビックリするかもしれません。しかし、その出血は歯ぐきの上皮が破れて、潰瘍を起こしたところから出てきたものです。
この血は、歯周病菌のエサにもなるので、速やかに歯ぐきのはれを解消して潰瘍を治すことが肝心です。その点、歯間マッサージ歯磨きを続けていれば、遅くとも2週間ほどで歯肉の炎症が改善して出血は治まるでしょう。

歯間マッサージ歯磨きを歯周病の予防・改善に役立てたいなら、いつでもいいので1日1〜2回行ってください。時間がない人は、せめて就寝前の1日1回でもいいので、ていねいに磨いて毎日続けることが大切です。

歯磨き時間も格段に短いが、歯垢は取れる

歯間マッサージ歯磨きが歯垢(しこう)を短時間で除去できることは、私たちが行った研究で明らかになっています。
s_歯磨き2.jpgこの研究では、歯間マッサージ歯磨きで歯を磨いた場合と、一般的な歯磨き法であるバス法とデンタルフロスを併用して歯を磨いた場合で、どのような違いがあるのかを比較しました(グラフ参照)。

歯科医師が満足できるまでブラッシングした結果、歯間マッサージ歯磨きによる歯磨き時間が平均138.9秒だったのに対して、バス法とデンタルフロスの併用では204.6秒でした。つまり、歯間マッサージ歯磨きのほうが、バス法とデンタルフロスの併用よりも効率的に歯を磨けるわけです。

歯垢をどれだけ取り除けたのか比較したデータでは、歯の表面と裏側の除去効果に差はなかったものの、歯間部では明らかに歯肉再生ブラッシングのほうに優れた除去効果が認められています。

歯間についた歯垢を一掃できる歯間マッサージ歯磨きは、歯周病だけでなく虫歯の予防にもうってつけです。虫歯対策を兼ねて行う場合は、フッ素入りの歯磨き剤を少量つけて歯間だけでなく歯の表面や側面、歯と歯がかみ合う部分もしっかりと磨いてください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© カラダネ © Fotolia

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