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汗臭さ・体臭・加齢臭には【クエン酸入浴】を。肌のアンモニアを減らそう

解説五味クリニック院長
五味常明

汗臭さや加齢臭など、頑固な体臭でお悩みの方に朗報です。
体臭に働きかけるとされるクエン酸を皮膚の汗腺から吸収できる方法があるのです。

医師の五味常明先生によると、クエン酸は食品からとることも必要ですが、消化管からの栄養分の吸収は多大なエネルギーを必要とするため、体の中で最大の臓器である皮膚からの吸収が、より自然な方法だと考えられるとのこと。
この記事では、体臭が起こる原因と、皮膚からクエン酸をとり入れるくわしい方法をお聞きしました。

体臭の原因は汗として排出されるアンモニア

体臭は汗の量ではなく汗の質と関係する

梅雨時から夏にかけて、気温と湿度が上昇してくると、気になるのが体臭です。

一般的に汗かきの人ほど体臭が強いと思われがちですが、体臭に関係があるのは汗の量ではなく汗の質。なんらかの原因で血管の血流が悪くなると、皮膚に分布している汗腺(汗をする器官)の働きが低下し、汗に粘りけが生じます。その分、体臭が強くなる傾向があるのです。

肝臓や腎臓の病気が原因で体臭が発生する場合もありますが、粘っこい汗がもたらす体臭は、エネルギーの不完全燃焼からきています。

体内の「クエン酸サイクル」が活発に働けば体臭を予防できる

私たちの体には、糖や脂肪などを分解してエネルギーに変換する「クエン酸サイクル」と呼ばれる働きが備わっています。

薪(まき)や炭が燃えるときに酸素を使うのと同じように、私たちの体がエネルギーを作るときにも酸素を必要とします。酸素が十分であれば、体のクエン酸サイクルは活発に働き、完全燃焼の形でエネルギーが作られます。つまり、老廃物が燃えカスとして残らないのです。

たとえ酸素が不十分であっても、体内にクエン酸などの有機酸が十分にあればクエン酸サイクルがよく働き、燃えカスを残しません。なぜならクエン酸は、クエン酸サイクルが働くうえで最も重要な成分だからです。

エネルギーの不完全燃焼で体臭の原因となるアンモニアが排出される

エアコンの使いすぎや運動不足、無理なダイエットなどを続けていると、血流が悪化して汗腺の働きが衰えるだけでなく、クエン酸サイクルの機能も低下。不完全燃焼の形でエネルギーが作られ、乳酸が分解されずに残ってしまいます。

残った乳酸は、アンモニアとともに汗として排出されます。アンモニアは体に有害な物質で、ツンと鼻をつくにおいがあります。このアンモニアのせいで、体臭がきつくなってしまうのです。また、乳酸が分解されてできるジアセチルと呼ばれる物質も、汗のにおいを強くします。

動物性たんぱく質を多く含む食品、疲労やストレス、酒の飲み過ぎ、睡眠不足が体内のアンモニアを増やす

動物性たんぱく質を多く含む肉や卵などをとり過ぎると、腸内でアンモニアが合成されて体に増え、汗とともに出てきます。さらに、疲労やストレス、酒の飲みすぎや睡眠不足などで肝臓が疲れてくると、アンモニアが分解されにくくなります。その結果として発生する体臭を「疲労臭」と呼ぶこともあります。

アンモニアは加齢臭をより強くする原因にもなる

中高年になって、いわゆる「加齢臭」を気にしている人も多いことでしょう。加齢臭は、新陳代謝が低下して汗腺の機能が衰えはじめる30〜40代から発生します。加齢臭といえば「オヤジ臭」というイメージですが、実は女性ホルモンが減少する更年期以降の女性にも発生します。

加齢臭の元になるのはノネナールという物質です。アンモニアは、加齢臭をより強く不快なものにするので、体のクエン酸サイクルがうまく働いていれば、加齢臭を抑えることもできます。

皮膚の汗腺からクエン酸を吸入できる「クエン酸入浴」でクエン酸サイクルを活性化しよう

体臭の予防にはクエン酸の補給が重要

体臭を抑えるには体内のクエン酸サイクルを活発に働かせることが重要です。そのためには、クエン酸の補給がおすすめです。

クエン酸は、リンゴやレモン、梅干し、食酢などに多く含まれています。これらの食品を、ふだんの食生活に取り入れるようにしましょう。また、薬局などで市販されている食用のクエン酸を、小さじ1杯ほどジュースなどに入れて飲むのもいい方法です。

クエン酸入浴は皮膚の汗腺からクエン酸を吸入できる

そしてもう一つ、おすすめの方法があります。それが「クエン酸入浴」です。やり方は簡単。浴槽のお湯にクエン酸を大さじ1杯ほど入れ、よく混ぜてから入浴します。

クエン酸入浴をすると、クエン酸が皮膚の汗腺から吸収されます。クエン酸は食品としてとることも必要ですが、消化管からの栄養分の吸収は多大なエネルギーを必要とします。しかし、体の中で最大の臓器である皮膚からの吸収は、自然で体に優しい摂取法ともいえるのです。

また、クエン酸が皮膚につくことで、皮膚表面が弱酸性になり、細菌の繁殖が抑えられます。皮膚表面で細菌が繁殖することによっても体臭は発生するので、その点でも体臭予防作用が期待できるわけです。

これからの季節、体臭が気になる人は、クエン酸入浴を試してみてはいかがでしょうか。
ちなみにクエン酸には、薬局方・食用・工業用の3種類があります。口から摂取する場合はもちろんですが、入浴に使用する場合も食用のものを選ぶようにしてください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© カラダネ © Fotolia

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