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みぞおちの激痛【胆石】ができやすい体質セルフ診断。女性・色白・40代以上は要注意!

解説 イシハラクリニック副院長
石原新菜

みなさんは、自分のおなかをさわってみて冷たいと感じることはありますか。もし、右上腹部(みぞおちの右側)にひんやりとした冷感があるなら、胆石ができやすい「胆石体質」の疑いがあるとイシハラクリニック副院長の石原新菜先生は話しています。

石原先生に胆石ができやすい人の共通点について話をお聞きしました。

胆石の人は、必ず専門医の治療を受けることが肝心です。そのうえで、自分でできるセルフケア(食事や運動)を試してみてください。



胆石ができやすい体質のセルフ診断表

まずは、下の表(胆石体質診断シート)を見て、自身に当てはまる項目がいくつあるかお考えください。s_診断シート胆石.jpg

チェック数が多ければ多いほど胆石ができやすい「胆石体質」の疑いがあると考えられます。
項目の解説をしていきましょう。

胆石の人は肝臓・胆のうの働きが衰えている可能性がある

私は、診療の経験上、胆石症の人は右上腹部が冷えていると感じます。この位置には肝臓と胆のうがあり、それらの臓器の衰えが冷感となって現れている可能性があるのです。みぞおち2-1.jpg

このように、肝臓の衰えている人が肉を常食すると、胆汁に含まれるコレステロールが増えてドロドロになり、胆石ができやすくなると考えられます。
また、胆のうの働きも衰えている可能性があるので、きちんと胆汁が排出されずに残り、それが胆石を作る原因にもなります。

以上のことから、右上腹部に冷えがあって食生活で肉を多食している人は、胆石症の予備群といっていいでしょう。

胆石ができやすい人。色白・更年期以降の女性は要注意

ほかにも、胆石症の発症には、「40代以上」「女性」「色白」「肥満」「多産婦」という5つの危険因子が関係していると考えられています。

まず、40代以上の女性に胆石症が多発するのは、妊娠あるいは閉経で女性ホルモンのバランスが変化するからでしょう。実際に、女性の胆石症の発症率は、男性に比べて1.5~2倍も高いことが判明しています。

胆石症は食生活の乱れから

次に、食欲旺盛で肥満の人は、満腹になるまで食べることが習慣になっており、コレステロールの塊である胆石ができやすくなります。ですから、胆石を予防・改善するためには、食べすぎの食習慣を見直さなければなりません。
ただし、無理なダイエットは厳禁です。肥満の女性は、極端な食事制限でやせようとするケースが多いのですが、かえって胆石症の引き金になることがあるからです。

急に食事を節制して粗食になると、胆汁があまり使われず、胆のうに長く滞まってしまいます。すると、胆汁に含まれるコレステロールの濃度が高くなって胆石ができやすくなるのです。

また、食事制限に失敗すると、その反動でドカ食いしやすいのも問題でしょう。急に脂っこいものを食べると、胆のうが胆汁を送り出そうとしてギュッと収縮し、中にある胆石が飛び出て胆管をつまらせることがあるのです。
ダイエットを始めるなら、入浴による温熱作用や運動によって体の新陳代謝(古いものと新しいものの入れ替わり)を高めることが肝心です。

さらに、食事面では、夕食以降に脂っこいものを食べない、食物繊維の多い野菜をたくさんとる、アルコールを飲みすぎない、といったことを心がけてください。

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食生活以外では、ストレスの解消に努め、体を積極的に保温することが内臓の活性化につながり、胆石体質を退ける妙薬になると私は考えています。
また、胆石が疑われる人は、必ず病院で治療を受けてください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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