【下肢静脈瘤のセルフ改善法】抜け道血管を塞ぐ「足の甲テーピング」のやり方。むくみはその場で取れる?|カラダネ

カラダネ(わかさ出版)
医師や専門家とあなたをつなぐ、
健康・食・くらしのセルフケアが見つかる情報サイト

【下肢静脈瘤のセルフ改善法】抜け道血管を塞ぐ「足の甲テーピング」のやり方。むくみはその場で取れる?

解説 サトウ血管外科クリニック院長
佐藤達朗

下肢静脈瘤は加齢とともに筋肉量が減っていくことで発症しやすくなるといいますが、長時間立っていることが多い、若い人も発症しやすい傾向があります。

とはいえ、立ち仕事をする人にとって足のむくみは、なかなか避けることのできない悩みの症状ではないでしょうか。
そこで、長年にわたり、たくさんの下肢静脈瘤の患者を診てきた、佐藤達朗先生が考案した対処法「足の甲テーピング」をご紹介します。

市販の包帯またはテープを用意するだけ、なんとむくみの予防にもつながります。早速、試してみてはいかがでしょうか。
もちろん、下肢静脈瘤の方は医師の治療を受けることも忘れないでください。また、紹介するセルフケアは無理は禁物です。


足の甲の抜け道血管をテープで圧迫

足の甲テーピングは、20年にわたって血管外科医として静脈の治療と研究を進めてきた私が試行錯誤の末に考案した、むくみや下肢静脈瘤がその場で改善される可能性が高い対処法です。
やり方は簡単で、市販の幅5~7センチの包帯やテープで、足の甲をややきつめに巻くだけです。
やり方は下の図の通りです。早速試してみてください。

足の甲テーピングのやり方2.jpg足の皮膚の表面を走る二つの表在静脈(大伏在静脈と小伏在静脈)は、足の甲でアーチ状につながっています。包帯やテープを使って足の甲にあるアーチ状の静脈を圧迫すると、そこからつながっている抜け道血管を塞ぐことができます。その結果、足のむくみや下肢静脈瘤の症状が改善していくのです。

ややきつめにテープを巻くのがコツ

足の甲テーピングを行うときのポイントは、ややきつめに巻くこと。きつく巻くことでアーチ状の静脈がしっかりと圧迫され、抜け道血管が塞がるのです。
きつめに巻くと、血行障害が起こって足の指先まで血液が流れなくなるのではないかと心配する人がいますが、血液を送る動脈は静脈に比べて壁が厚く、弾力性があります。

そのうえ、骨に守られているので、テーピングをしたくらいの圧迫で閉塞することはありません。ややきつめに巻いたら、しばらく歩いてみてください。それで、足先や指に痛みやしびれを感じなければ、問題はありません。
 
足の甲テーピングは、自着性で薄い弾性のある包帯(包帯どうしがくっつくタイプ)を使うのがおすすめです。自着性だとテープなしで固定できます。ない場合は、通常の包帯を巻きつけたうえで、テープで固定してもかまいません。
また、包帯がない場合は、キネシオテープ(伸縮性のあるテーピング)やさらし、サポーター、タオルなどを使って圧迫してもいいでしょう。ただし、足の甲の皮膚がかぶれてしまった場合は、包帯に替えてください。

足の甲テーピングはいつやるといいか。注意点は?

足の甲テーピングは、足がむくんでいるときに行うのはもちろん、できれば入浴時以外は巻いて過ごし、むくみが起こる前に予防してほしいものです。一日じゅう巻いているのは大変という人は、眠るときだけ行うといいでしょう。なお、眠るときには、足を動かさないので、少しゆるめに巻いてください。

また、暑さや寒さが厳しいとき、長旅のとき、長時間の立ち仕事やデスクワークのとき、女性は生理中のときなどは、抜け道血管が開きやすかったり、足がむくみやすかったりするタイミングです。こうしたときは、積極的に足の甲テーピングを行うことをおすすめします。

次に、足の甲テーピングを行うときの注意点を説明しましょう。
外反母趾の人は、足を圧迫したところに痛みが出ることがあります。そのような場合には、足の甲テーピングを中止してください。また、足の甲テーピングを行い、むくんでいた足が細くなると、余分な皮膚がポロポロとはがれ落ちて皮膚が乾燥しやすくなります。そのまま放置していると、アレルギー症状を引き起こし、かゆみが出ます。そのため、皮膚が乾燥したときには保湿剤を塗るようにしましょう。

足の甲テーピングを2~3日以上行ってもむくみが改善しない場合には、ほかの病気が原因だったり、下肢静脈瘤が進行していたりする可能性があるので、病院を受診してください。足の甲テーピングを実行した人の多くは、2~3日で足のむくみが取れています。中には、足の甲テーピングをしたとたん足がラクになり、驚きの声をあげる患者さんもいます。

下肢静脈瘤の進行予防や術後の再発予防に活用している人もたくさんいます。みなさんも、足の甲テーピングを試してみてください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/©カラダネ © Fotolia

関連記事

この記事が気に入ったらいいね!しよう