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【眠れない悩み】対策① 寝つきが悪い不眠にはストレスを防ぐ「手首のツボ」刺激を

解説 明治東洋医学院専門学校教員養成学科長
矢野忠

成人の約5人に1人が悩んでいる、眠れない悩み「不眠」。
体に悪影響を及ぼすのはもちろん、仕事や家事の集中力も散漫になるなど、悪いことづくめです。

この記事では、一般的に、病的な睡眠障害ではない不眠の改善が期待できるツボ刺激について解説をしていただきました。中でも圧倒的に人数が多いのは、体は疲れていて眠いのに、なぜか夜に入眠できない「ストレス型不眠」の対策を紹介します。
もちろん、誰にも成果が現れる魔法の健康法ではありませんが試していただく価値があるかと思います。

ほかにも、夜中起きる人や朝方起きる人など症状別の不眠対策ツボは別の記事に解説があります。解説いただくのはツボの専門家である、
明治東洋医学院専門学校教員養成学科長の矢野忠先生です。

もちろん、不眠の悩みがある人は必ず専門医に一度診てもらうことが重要です。

【夜に入眠できない】原因は不安や心配事、イライラなどのストレス

私は、不眠を原因別に4種類(ストレス型・加齢型・頻尿型・昼夜逆転型)に分けていますが、中でもストレスが溜まっている人は不眠入眠(眠りにつくこと)障害が起こりやすくなります。

仕事や家庭、人間関係におけるストレスで怒ったりイライラしたりするのは誰もが経験することです。こうした感情や情動を強く抱えていると、夜になっても頭がさえて入眠しにくくなります。つまり寝つけないのです。
布団に入って目をつぶっても、不安や心配事、怒りやイライラの原因について考えをめぐらすことになり、リラックスできません。

その結果、交感神経(心身の働きを活発にする自律神経)の働きばかりが優位になり、眠れない悩みを抱えてしまいます。

ストレスを退けて、リラックスできる手首のツボ【内関】

ストレスが原因の不眠を改善に導くツボが、手首の「内関(ないかん)」です。

内関はリラックス作用に優れています。そのため、ストレスが原因で乱れた自律神経(意思とは無関係に血管や内臓の働きを担う神経)の調子を整え、夜になかなか寝つけないストレス型不眠を改善するのに役立ちます。

夜に眠れない悩みを改善させるツボ①「内関」の探し方

内関は、手のひらを上に向け、手首のしわから指幅3本分ひじに向かったところ、腕の左右中央の場所に位置します。

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「内関」のツボ刺激のやり方

内関の場所がわかったら、両手の親指の腹を使って、皮膚が少しへこむ程度の力で、やさしく3秒押します。3秒押したら、今度は3秒かけて指を離していきましょう。
この6秒間のツボ刺激を左右5回ずつくり返すのを1セットとして、朝・晩に1セットずつ行ってください。

なお、内関に限らず、ツボを刺激するときには、親指の腹で力をあまり入れずに、押すようにしてください。力を入れすぎて強く押すと、皮下の血管を傷め、ときには内出血を招くことがあります。あくまでも優しくゆっくりとツボを押しましょう。

眠けを誘うこめかみのツボ【太陽】

内関の刺激だけでは、なかなか寝つけない人は、左右のこめかみの近くにあるツボ「太陽(たいよう)」も押しましょう。

太陽は入眠作用があるとされるツボの中でも、特に有名です。私は、ストレス型不眠で悩む患者さんが、太陽を数分間刺激するだけで入眠できた例を、数多く知っています。
また、この太陽は別名「眼科泣かせのツボ」といわれる目によく作用するツボで、疲れ目も改善するとされます。太陽を刺激して疲れ目が改善されると、心身ともにリラックスして、自律神経機能も整うと考えられます。

夜に眠れない悩みを改善させるツボ②「太陽」の探し方

太陽の正確な位置は、左右の目尻の中間から、耳側に指幅1本分寄ったところです。

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「太陽」のツボ刺激のやり方

太陽の押し方は、内関のときと同じです。親指の腹で、皮膚が少しへこむ程度の力でやさしく3秒押し、3秒かけて指を離していきます。これを左右5回ずつくり返すのを1セットとして、朝・晩に1セットずつ行ってください。

夜に押すときは、布団に入って横になりながら行うといいでしょう。夜に眠れない、入眠できないストレス型不眠でお悩みの方は、ぜひお試しください。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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