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【はちみつ健康法❷】はちみつひとさじの健康作用|慢性疲労・不眠・肌荒れまで改善

解説カラダネ編集部

はちみつ(蜂蜜)の作用には健康面・美容面の両方で数多く挙げられます。はちみつに含まれる栄養成分は、良質なビタミン類やミネラル類をはじめ、アミノ酸や酵素など豊富です。

今回は、横浜創英短期大学名誉教授の則岡孝子先生と、実践女子大学名誉教授の田島眞先生と、日本はちみつマイスター協会代表理事の平野のり子先生に万能食材はちみつを使用した健康法、全7種類をお聞きしました。

慢性疲労や不眠などの体の不調は、専門医に診てもらうことが大切です。医師の治療方針に従った上で、この記事でご紹介するはちみつを取り入れた健康法を試してみてください。

第一は肝機能の改善|試験では肝臓病患者124人が改善

つい飲みすぎてしまった翌朝にやってくる二日酔い。お酒を飲む人なら一度は経験したことがあるでしょう。二日酔いを改善するには、シジミのみそ汁やスポーツドリンク、トマトジュースなどがいいといわれていますが、数ある二日酔い対策の中で最もおすすめなのははちみつです。

これは全米頭痛財団による研究報告ですが、二日酔いになってからだけでなく、飲酒の前後にひとさじのはちみつをなめるだけでもひどい二日酔いが防げるとのこと。

酒のアルコールは、肝臓で分解されて有害物質のアセトアルデヒドに変わり、さらに再分解されてエネルギーになります。しかし、アルコールの摂取量が肝臓の処理能力を超えると、アセトアルデヒドが分解されないまま残り、頭痛や吐きけを起こすのです。

はちみつに含まれる主要な糖分では、体に吸収されやすい果糖(フルクトース)が4割を占め、この果糖がアセトアルデヒドの分解を促して頭痛や吐き気を緩和します。

そこで、二日酔いでつらい朝は、肝機能の促進と脱水症状を抑えるために、コップ一杯の水にティースプーンでひとさじのはちみつを加えて飲むといいでしょう。

はちみつの果糖がアルコールの分解を促す

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当然、はちみつのとりすぎは肥満や脂肪肝の原因になりますが、毎日ひとさじ程度のはちみつなら肝臓の健康維持に役立つといえるでしょう。

(解説:則岡孝子

第二は入眠作用|就寝前に牛乳に加えて飲めばアミノ酸の働きで体の緊張がほぐれて熟睡できる

はちみつには入眠作用をもたらすアミノ酸(体内では合成できないアミノ酸)のトリプトファンが含まれています。トリプトファンは、摂取すると体内でセロトニンという脳内ホルモンに変わり、これが材料になって睡眠物質のメラトニンが作られるのです。

したがって、はちみつの摂取がメラトニンを増やし、不眠を改善した要因の一つになったと考えられるでしょう。実際にヨーロッパでは、寝つきが悪いときにはちみつをひとさじなめるのが昔からの習慣になっています。

そして入眠作用を高める食品として、はちみつと相性がいいのは牛乳です。牛乳もトリプトファンを含んでいるほか、カルシウムも豊富に補えます。カルシウムには副交感神経(心身を安静にする自律神経)に働きかけてイライラを鎮める作用があり、牛乳そのものにも睡眠の質を高める作用が期待できるのです。

はちみつと牛乳は睡眠物質の材料を含んでいる

s_ハチミツ牛乳.jpg寝つきが悪いときに、ぜひはちみつ牛乳を試してみることをおすすめします。

(解説:則岡孝子

第三はセキ止め作用|抗菌作用で口内炎やのど痛も退き、大根おろしに加えれば作用倍増

空気が乾燥してくるこれからの季節は、カゼを引いたり、セキやのどの痛みを訴えたりする人が増えてきますが、こんなときにははちみつが口やのどのトラブル対策におすすめです。

これにははちみつの抗菌作用がかかわっており、古代エジプトやギリシャでははちみつがミイラの防腐剤として用いられていたほか、ヨーロッパでは切り傷や血止め、口内炎などの治療に医療用のはちみつが使われています。

一方、日本でもはちみつはカゼ薬やセキ止め、のどの鎮痛薬として古くから使われており、民間薬として江戸時代から今に伝わるのがはちみつ大根です。大根にもセキ止めやタン切り、胃腸の消化促進、利尿などの作用があり、大根をすりおろしたときに生じるジアスターゼという酵素がかかわっていると考えられています。

大根の成分を余さずとるには、大根おろしにはちみつをかけて、そのまま食べることをおすすめします。

はちみつ大根おろしの作り方

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コップ半分ほど(100グラム程度)の大根おろしにスプーン1杯のはちみつを加えてよくまぜる。これを就寝前や起床時などに1日2、3回とる。大根は体を冷やすので、1日の摂取量は、ふつうの大根で7〜8センチ(300グラム程度)を目安にする。

(解説:則岡孝子

第四は整腸作用|ヨーグルトにひとさじ加えれば頑固な便秘・下痢が改善

健康な腸では、腸内細菌の善玉菌が優勢なのですが、生活習慣が乱れたりストレスがたまったりすると、たちまち悪玉菌が優勢になります。すると、腸内フローラの美しさが損なわれて腸の働きが衰え、便秘や下痢を招きやすくなるのです。

そんな悪玉菌が優勢の腸内環境を改善させるのにおすすめなのがはちみつです。はちみつには、難消化性で小腸では吸収されずに大腸まで届く「オリゴ糖」や、有機酸で同じく大腸まで届く「グルコン酸」といった、腸内環境の改善に役立つ成分が含まれています。

これらは、大腸で善玉菌の代表格であるビフィズス菌のエサとなってビフィズス菌を増やしたり、活性を促したりする作用があります。ビフィズス菌が増えれば、悪玉菌の増殖が抑えられて美しい腸内フローラに変わり、便秘や下痢の改善につながるのです。

ちなみに、はちみつとヨーグルトを合わせた「はちみつヨーグルト」は非常に優れた整腸食です。ヨーグルトにはビフィズス菌や乳酸菌が多く含まれているので、はちみつといっしょにとれば、相乗効果で抜群の整腸作用を発揮します。

はちみつヨーグルトの作り方

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プレーンタイプのヨーグルト200グラムに、ティースプーン1杯のはちみつを加える。はちみつヨーグルトは優れた整腸食。

(解説:田島眞

第五は美肌作用|メラニン色素の抑制と保湿作用を発揮し、水とまぜて肌につけるだけ

絶世の美女とわれた古代エジプトの女王、クレオパトラが、はちみつ風呂に入って美肌を維持していたといういい伝えがあるようですが、はちみつには大変優れた美肌作用が秘められてます。

まず、注目されるのがはちみつの美白作用です。はちみつには、グルコースオキシターゼという分解酵素が含まれています。これは水と反応すると、殺菌力・漂白力のある過酸化水素に変化します。はちみつを肌につけると、過酸化水素の働きで肌が色白になるといわれています。

はちみつを使った美容法として、はちみつパックを紹介しましょう。洗顔で汚れをきれいに落としてから、はちみつパックで肌に潤いや栄養を補給します。

はちみつパックのやり方

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はちみつ0.3〜0.4グラムと水小さじ1をまぜ、洗顔後に化粧水をつける要領で顔全体に延ばす。水でぬらしたフェイシャルシートで5〜10分パックし、その後パックをはずしたら、ベタベタ感がなくなるまで水で延ばす。

(解説:平野のり子

第六は疲労回復作用|クエン酸の多いレモンを漬けてとれば 食欲不振や筋肉痛にもおすすめ

疲れてやる気が出ない、そんなときには、ひとさじのはちみつがおすすめです。

はちみつの主成分であるブドウ糖と果糖は、体で分解する必要のない単糖類です。つまり、体内で消化する手間がなく、短時間で腸壁から吸収されて血管に入り、エネルギーとして利用できるのです。はちみつは、エネルギー産生に早い作用があるといえます。

もちろん、疲労回復には糖質だけでなくたんぱく質やミネラル(無機栄養素)も必要ですが、はちみつはそれらの栄養素も豊富に含んでいるため、疲労回復には打ってつけの食材です。

疲労回復を目的にはちみつをとる場合は、レモンを合わせた「レモンのはちみつ漬け」がおすすめです。レモンには、酸味の主成分であるクエン酸が豊富に含まれています。そのクエン酸もまた、疲労回復に役立つ栄養です。ふだんからまめに摂取するようにすれば、疲れにくい体をつくることにつながるでしょう。

レモンのはちみつ漬けの作り方

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レモンを皮ごとよく洗って5ミリ程度の輪切りにし、種をすべて取り除く。輪切りにしたレモンを容器に入れ、レモンが少し漬かる程度にはちみつを注ぐ。

冷蔵庫に入れ一晩寝かせたあと、よくかきまぜればでき上がり。冷蔵庫で保存すれば2〜3週間はおいしくいただける。

(解説:田島眞

第七は貧血やめまいの軽減|鉄分の多いはちみつを野菜ジュースに入れてとれば吸収率アップ

頭痛や立ちくらみ、めまい、動悸、息切れなどは、貧血が原因の場合があります。貧血で最も多いのは鉄欠乏性貧血です。これは、鉄分不足によって起こる貧血です。

そこで、鉄分を補って貧血を改善するために取り入れてほしいのがはちみつです。種類によって多少の差はありますが、100グラムのハチミツ中に0.8ミリグラムの鉄分が含まれています。

はちみつは、鉄分の多い野菜といっしょにとりましょう。例えば、パセリを使った「はちみつ入り野菜ジュース」はいかがでしょうか。パセリには100グラム中9.3ミリグラムの鉄分が含まれており、野菜の中では含有率がトップクラスです。これを朝食のメニューに加えるだけで、簡単に貧血の予防・改善が望めます。

パセリの代わりに、鉄分を多く含むホウレンソウやコマツナを使ったり、リンゴの代わりにバナナやオレンジを使えば、バリエーションも広がり、飽きることなく続けられると思います。

はちみつ入り野菜ジュースの作り方

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材料(1人分)
パセリ(葉の部分のみ)20グラム、リンゴ1/4個、はちみつ小さじ1杯、水200ミリリットル

はちみつ以外の材料をミキサーで撹拌し、コップに移してはちみつを垂らせばでき上がり。パセリ独特のにおいや苦みが気にならなくなり、おいしくいただける。パセリの代わりにホウレンソウやコマツナを使ってもいい。

(解説:田島眞

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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