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【最新研究】小麦ブランの栄養は「すごい!」の真相|豊富な食物繊維で便秘改善、メタボ対策にも

解説カラダネ編集部

2017年10月、都内で「小麦ブラン(ふすま)」の最新研究セミナーが開催されました。

「古くて新しい“ハイブリッド食物繊維・小麦ブラン”新知見」と銘打ち、その解説者として大妻女子大学家政学部食物学科教授の青江誠一郎先生と、小林メディカルクリニック東京院長の小林暁子先生が登壇されました。

s_登壇者.jpg昔から知られていたものの、食べにくさゆえに敬遠されてきた「小麦ブラン」。最新研究では、素晴らしい健康作用が続々わかっています。世界的にも健康意識の高い人たちは、いち早く毎日の食生活に取り入れて、健康維持に役立てているのだとか。

コスパ抜群で、健康維持にも大いに役立つ「小麦ブラン」生活…本記事を読めば、きっとあなたも始めたくなるはず!

もちろん、不調を感じている方は専門医に診てもらうことが大切です。適切な治療に加えて、小麦ブランを生活に取り入れてみてください。

セミナー主催:「ブランでスッキリ!」委員会(http://brandesukkiri.jp)
ブランでスッキリ!委員会は、医師・専門家・企業が集い発足。便秘などのおなかの調子に悩む多くの方に、自然由来の食物繊維小麦ブランを通じて、腸内環境を整えることの重要性を広く伝えています。

小麦ブランとは?なぜ今まで私たちは食べてこなかった?

みなさんに馴染みがないように、小麦は昔から米や大麦のように「粒食(粉にせず粒のまま食べること)」とされてきませんでした。その理由は、今回紹介する「ブラン」という硬い外皮が存在していたからです。

小麦の構造

s_小麦dannmenn.jpgみなさんの主食である「米」は、中の胚乳(はいにゅう)と呼ばれる部分が硬く表皮は柔らかい構造をしているため、表面を削って精白した粒食に適していました。
それに対して小麦は、外皮が硬く粒食に適していなかったため、段階的に細かく砕いて中の胚乳部分だけを取り出し、「小麦粉」として食べていたのです。

要するに、小麦ブランは「硬い」という障壁によって、私たちの食生活に馴染みのないものになってしまっていたのかもしれません。

小麦ブランが現代人に求められる理由、その秘めたる栄養価とは

小麦ブランが見直されはじめた一番の理由は、研究により明らかになったその栄養価の高さ。小麦ブランは、ミネラル(リン・カリウムなど)、ビタミンB1・B2・Eを豊富に含んでいます。特に食物繊維の含有量は42.8%を占め、穀物類の中ではトップです。

食物繊維の含有量が多いことが、なぜそこまで重要になるのかは、最近の「腸」ブームに関係しています。「腸内フローラと健康」「腸は第二の脳」などといった言葉で形容されるように、近年になり改めて「腸」の重要性に注目が集まっていますが、腸の状態をよくする栄養として、食物繊維は非常に大切な存在なのです。

にもかかわらず、食物繊維の摂取量は年々減少しています。厚生労働省は、2015年版の「日本人の食事摂取基準」にて、食物繊維の摂取目標量を18歳以上は1日当たり男性で20グラム以上・女性で18グラム以上を推奨していますが、現実には全世代平均で14.5グラムと目標値より大きく下回っています。

そして、食物繊維の食品別(穀物・野菜・豆類・果実類など)摂取量を過去と現在のデータで比べたさいに、減少率が一番高かったのが、「穀物」からの摂取量でした。1955年時に比べて、2015年時では穀物による食物繊維の摂取量が約7グラム減少していたのです。

野菜を倍量食べても食物繊維の摂取量は充足しません。だからこそ、穀物で食物繊維を効率よく補給できる「小麦ブラン」には大きな注目が集まっているというわけです。

なぜ、腸がそれほど大切なのか?
腸の善玉菌の働きは、実に多彩。だからこそ、腸内は善玉菌を増やして腸内細菌をバランスよく保ち、健やかな状態を維持する必要があるんです。
❶病原菌を排除する
❷栄養吸収
❸ビタミンを合成する
❹短鎖脂肪酸の生成
❺セロトニン・ドーパミンなどの脳内伝達物質の活性
❻免疫細胞の7割を活性化
❼アレルギー反応の減弱
❽ケミカルな物質の排泄デトックス
(解説:小林暁子先生)

【健康作用】便秘・過敏性腸症候群への作用

小麦ブランの摂取が、さまざまな健康作用をもたらすことは数々の試験で実証されています。

小麦ブランによる「排便量」と「便秘に関連した過敏腸症候群」への健康作用も明らかになっています。

小麦ブランの摂取と排便量の関係

カナダで行われた試験では、19〜59歳の23名(男性12名、女性11名)に20〜25グラムの食物繊維(小麦ブラン)を21日間摂取してもらい、その他のグループと比較したところ、排便量が多くなることが明らかになったと報告されています。

また、他の試験では、便秘に関連した過敏性腸症候群への作用も実証されており、小麦ブランの摂取により、症状が平均して1.5倍改善したと報告されています。

[参考文献]
・Vuksan,V.et al:Am J Clin Nutr,88,1256(2008)
・Bijkert CJ,et al.:Aliment Pharmacol Ther,19,245-251(2004)

【健康作用】全粒小麦による食後血糖値・内臓脂肪への作用

全粒小麦とは、小麦の外皮(小麦ブラン)も含めて粉にしたもののこと。つまり、小麦の栄養成分を丸ごと取れる食品ということになります。

小麦ブランを含んだ「全粒小麦」を使用した試験では、食後血糖値上昇への抑制作用や内臓脂肪蓄積への抑制作用など、続々と素晴らしい働きが判明しています。

全粒小麦と食後血糖値上昇の関係

健常者11名にご協力いただき、朝食と夕食に「小麦粉100%配合パン」を食べる日と、「小麦全粒粉100%配合パン」を食べる日に分けて、食後血糖値の上昇の変化をCGM(持続的血糖測定)を用いて、それぞれ確認しました。

blood-glucose-level.jpgその結果、最大血糖上昇値・食後45分での血糖上昇値は、いずれも全粒粉パンの方が有意に小さかったそうです。また、CGMを用いた24時間持続血糖測定を行った結果、全粒粉パンの方が平均血糖値を低く保つことがわかったと報告されています。

全粒小麦と内臓脂肪蓄積の関係

ややメタボ気味とされるBMI23以上の男女50名を2つのグループに分けて、一方のグループには「小麦粉100%配合パン」を、もう一方のグループには「小麦全粒粉100%配合パン」を3カ月(12週間)にわたって、1日3食の主食のうち2食を上記のパンにしてもらい経過を観察しました。

その結果、小麦全粒粉100%配合パンを摂取した方が、内臓脂肪の増加を抑制し、血清中性脂肪の増加を抑制できていたことが報告されています。
つまり、メタボやダイエット対策にも小麦ブランはおすすめであることがわかったのです。

小麦ブラン入りシリアル活用の満足レシピ

小麦ブランを活用した特別レシピを考案いただいたのは、管理栄養士の柴田真希先生です。どれも簡単に作れちゃうので、ぜひお試しください。

レシピ❶コーンの香ばしチーズ焼きおにぎり

s_(改)コーンの香ばしチーズ焼きおにぎり.jpg●材料(2個分)
黒米入りご飯…180グラム、塩…少々、Ⓐ(小麦ブラン入りシリアル…10グラム、コーン…10グラム、溶けるチーズ…10グラム)、 Ⓑ(小麦ブラン入りシリアル…5グラム、溶けるチーズ…10グラム)

●作り方
❶米1合に対して、黒米大さじ1を入れて米をとぎ、水に1時間くらい浸水させて通常通り炊く。
❷ボウルに黒米ご飯とⒶを混ぜ合わせる。
❸2等分にして丸く整形し、塩(適量)をまぶす。
❹混ぜ合わせておいたⒷを②の上にのせ、オーブントースターで焼き色がつくまで焼く。

レシピ❷ハートのブランハンバーグ

s_(改)ハートのブランハンバーグ.jpg●材料(分量4〜6人分)
牛豚合い挽き肉…300グラム、小麦ブラン入りシリアル…60グラム、豆乳…120cc、玉ねぎ…100グラム、舞茸…50グラム、スライスチーズ…2枚、ベビーリーフ…適量、ミニトマト…6個、オリーブオイル…小さじ3、Ⓐ(塩…小さじ1/4、ナツメグ…小さじ1/2、卵…1個)、Ⓑ(ケチャップ…大さじ2、赤ワイン…大さじ2、中濃ソース…大さじ2、チョコレート…10グラム)

●作り方
❶ボウルに小麦ブラン入りシリアルと豆乳を入れて10分程度浸しておく。
❷玉ねぎ、舞茸を粗みじん切りにする。
❸フライパンにオリーブオイル(小さじ1)を入れて火にかけ、玉ねぎ・舞茸を炒める。
❹大きめのボウルにひき肉を入れてよくこねる。粘り気が出てきたら、①を入れてよく混ぜ、粗熱が取れた③、Ⓐを入れて混ぜ合わせる。
❺フライパンにオリーブオイル(小さじ2)を入れて火にかけ、4〜6等分した④をハートの形にして入れる。蓋をして中火で3分、裏返しにして弱火にしさらに3〜4分焼く。
❻そのままフライパンにⒷを入れてソースを作る。
❼ベビーリーフをのせたお皿にハンバーグを盛りつけ、ソースをかける。

レシピ❸ひとくちグラノラ

s_(改)ひとくちオリグラ.jpg●材料(2〜4人分)
小麦ブラン入りシリアル(グラノラタイプ)…80グラム、マシュマロ…40グラム、バター…20グラム

●作り方
❶耐熱ボウルに小麦ブラン入りシリアルを入れ、その上にマシュマロ・バターを全体に散らすように並べる。
❷600ワットのレンジ1分半〜2分かけ、バターが溶けてマシュマロが膨らんだら、ゴムベラで手早く混ぜる。
❸クッキングシートを敷いたバットに②を一口サイズに丸めて並べる。
❹冷蔵庫に入れて固める。

小麦ブランを活用した市販品は目白押し!

今では、小麦ブランを活用した商品がたくさん販売されています。スーパーで「小麦ブラン」を目にする人も多いのではないでしょうか?

小麦から特別に抽出したものを食さなくても、今はいろんな食品に使われています。「フレーク」「グラノラ」「シリアル」などがその代表例です。まずは、朝食からこうした食品を使って、小麦ブラン生活を始めてみてもいいのではないでしょうか。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

資料提供/ブランでスッキリ!委員会
写真/©ブランでスッキリ!委員会 © Fotolia ©カラダネ

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