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少食でも太る原因「体内時計の狂い」を強制リセット!【朝日浴び】でヤセ体質になろう!

解説 日本大学薬学部教授
榛葉繁紀

2017年のノーベル医学・生理学賞は、体内時計の研究で功績を残した米国の3人の博士に授与されるとニュースで話題になっていましたね。
そこで、この記事も「体内時計」について。痩せたい人は体内時計をリセットしようという話。

「少食でもなぜか太る」……ダイエットをしても痩せない人からよく聞かれるセリフです。
こうした人は、脂肪をため込みやすい「肥満体質」の可能性大。脂肪が燃えやすい「ヤセ体質」に変われたら、どんなに素晴らしいことか……
心当たりがある方、この記事にある【朝日浴び】で体内時計をリセットしませんか?

少食でも太るのは体内時計が狂っているため

少食でも太る人の共通点に「体内時計の狂い」があります。

人間は本来、昼間に活動する昼行性の生き物。
朝が来れば目が覚めるし夜になると眠くなります。これは、体内には一種の時計のようなしくみがあって、そのしくみによって細胞が働いているためです。
これは体内時計(サーカディアンリズム)と呼ばれ、脳の働きによって支配されています。
Biological clock diet4.jpg
実はこの体内時計が狂うと、全身の代謝が悪くなって脂肪をため込みやすい体質になってしまうのです。すると、たとえ少食の人でも痩せることはありません。

では、体内時計の狂いはなぜ起こるのでしょうか。
これは、簡単な話です。体内時計も1日の周期は24時間ですが、夜更かしや中途半端な時間に食事をするなど不規則な生活習慣を続けていると、狂いが生じてしまうのです。
みなさんも心当たりがあるのではないでしょうか。

その結果、脂肪をため込んで太ってしまう、もしくはなかなか痩せないというわけです。

体内時計の狂いは【朝日浴び】でリセット!

体内時計の狂いを正してヤセ体質になるには、まずは普段の不規則な生活習慣を改めてください。
そのうえで、体内時計を強制的にリセットする方法を試してみましょう。
それが「朝日浴び」です。

体内時計を動かしているのは体内にある時計遺伝子というたんぱく質で、中でも主となる時計遺伝子(主時計遺伝子)が脳の視神経の交差する視交叉上核にあることがわかっています。
Biological clock diet2.jpg
この時計遺伝子は、朝日を浴びて日光を目で感知するとリセットできるとわかっています。つまり、朝日を目でしっかり感知できれば狂った体内時計が正されてヤセ体質に近づくというわけです。

やり方は簡単。毎朝同じ時刻に起床し、外に出て朝日を浴びるだけ。
理想は屋外で浴びることですが、毎日は難しいと思いますので室内でカーテンを開けて浴びるのでもかまいません。

起床後1時間以内の朝食が、体内時計を正す

そしてもう一つ、体内時計の強制リセット法があります。
朝日浴びの後すぐに朝食をとること。起床後1時間以内が理想です。

時計遺伝子は、脳だけではなく内臓や筋肉など全身の抹消部分にも存在しており、これらは抹消時計遺伝子と呼ばれます。
この末梢時計遺伝子は、起床後1時間以内に朝食をとることで狂いがリセットされます。そして、朝日浴びのところで述べた脳の主時計遺伝子と同調し、体内時計の狂いが正されるというわけです。

明日から朝日浴びを習慣化しよう

いかがでしょうか。
少食でもやせないという人は、体内時計の狂いを疑ってみてください。そして、明日からは毎朝起きてすぐにカーテンを開け、朝日を浴びること。
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目の中で朝日をしっかりと感知させたら、次は朝食をとりましょう。
この生活で体内時計の狂いがリセットされたら、脂肪がどんどん燃えるヤセ体質にきっとあなたもなれるはずです。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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