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手荒れ・あかぎれを早く治すには【ワセリン手袋】を。尿素入りクリームは逆効果?

解説なついキズとヤケドのクリニック院長
夏井睦

手荒れやひび割れ、あかぎれは水仕事を毎日行う「主婦の勲章」ともいわれるそうです。でも、そんな勲章なら欲しくないですよね。きちんとケアをしているのに治らず、困っている方も多いのではないでしょうか。

手荒れやひび割れ、あかぎれは乾燥が大敵です。セルフケアには誰でも簡単にできる「ワセリン手袋」がおすすめ。治りが早まるといいます。

傷の治療で有名な夏井睦先生に話をお聞きしました。

水仕事などで手の皮脂がはがれて乾燥するのが原因

寒くなるにつれて手荒れやひび割れ、あかぎれに悩む人が多くなります。
いったい、手荒れなどがなぜ起こるのか、そのメカニズムを解説しましょう。
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私たちの体を覆う皮膚は、皮脂膜によって保護されています。皮脂膜は、皮脂腺(油分を分泌する小さな穴)から分泌される皮脂(皮膚の油分)と汗腺(汗を分泌する小さな穴)から分泌される水分によって作られています。体を覆う天然の保湿クリームと考えてください。

Rough hand5.jpg冬場、水仕事をしたり手が寒風にさらされたりすると、この皮脂膜がはがれて水分が逃げやすくなり、肌の表面が乾燥します。こうした状態が続くと皮脂膜の再生が追いつかずに、結果として慢性的な手荒れが起こります。

さらに重症化すると、皮膚のかゆみ、角質の硬化、亀裂などが発生し、ひび割れ→あかぎれへと進行します。

乾燥を防ぐにはワセリン活用の湿潤療法を

手荒れやひび割れ、あかぎれを治すには乾燥から肌を守ることが肝心。そこで私がオススメしたいのが、自宅でも簡単にできる湿潤療法(しつじゅんりょうほう)です。

湿潤療法とは
湿潤療法とは、傷やヤケドの治療に消毒薬とガーゼを用いずに、白色ワセリンやラップで患部の潤いを保つことで、通常よりも早く治す治療法のこと。夏井先生が提唱され、治療で大きな効果をあげている。
手荒れやひび割れなどを早く治す湿潤療法で用意するのは、薬局などで売られている「白色ワセリン」。やり方も実に簡単です。

白色ワセリンとは
s_Rough hand7.jpg白色ワセリンとは、炭化水素という劣化しない無害な成分。

市販のさまざまな軟膏の主成分としても使われている。
患部に悪影響を与えず、アレルギーを起こす心配もない。白色ワセリンはいくつかの商品が市販されているが、非常に安価で50グラムで300円程度で売られている。

ワセリン手袋のやり方

ワセリンを手に塗る(もみ込む)だけでも効果がありますが、おすすめは就寝前に塗って手袋をはめて眠ること。ここでは、わかりやすく「ワセリン手袋」と呼んで紹介します。

白色ワセリンを手にもみ込む→手袋をする→就寝

①就寝前に小さじ半分程度の白色ワセリンを手の指に取る。
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②指や手のひら、手の甲につけてもみ込む。特に手荒れやひび割れ、あかぎれのひどい部分は念入りにもみ込む。白色ワセリンがベタつく場合は、ペーパータオルなどで拭き取る。
③手荒れ用のビニール製か綿の手袋をはめて寝る。

もちろん、就寝中でないと手袋はできませんので①と②だけでかまいません。1日に2〜3回行ってください。この方法なら手荒れやひび割れ、あかぎれが早い人は数日で解消します。

ワセリン手袋まとめ|尿素入りクリームは逆効果!

湿潤療法は、皮膚が本来持っている自然治癒力を最大限に引き出す治療法です。
手荒れやひび割れは、非常に治りにくいという印象を持っている方もいらっしゃるかと思いますが、ワセリン手袋をぜひ試してみてください。

最後に手荒れやひび割れがある人は、保湿クリームを使う人が多いかと思います。
気をつけていただきたいのは、尿素入りの保湿クリームを使うこと。尿素入りの保湿クリームを使うと、尿素は皮膚を傷める可能性があるからです。手荒れやひび割れ、あかぎれの人は、この点をぜひ注意してください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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