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主食カットは時代遅れ⁉もち麦で腸内のヤセ菌を増やしヤセ体質に

解説 横浜創英短期大学名誉教授
則岡孝子

ダイエットのテレビ番組や雑誌、書籍など数々のメディアで特集され、今やスーパーでもよく見かけるようになった、スーパーフード「もち麦」。各食品メーカーから、もち麦を活用した食品が多く出されています。

もち麦がどういった食べ物なのか、今一度知りたいという方は、下の記事をクリックしてご覧ください。
もち麦ご飯ダイエット もち麦とは?大麦と違う?食べ方は?栄養価や効果は? 【専門家が徹底解説】


もちろん、もち麦ご飯さえ食べていればやせるわけではありません。あくまでもバランスのいい食事とともに、ダイエットの一助に活用してみてください。


もち麦は腸内のデブ菌を減らす、おすすめの「主」食

私たちの腸内には、「腸内フローラ」という細菌叢(細菌の集団)があり、1000種以上、約600兆個もの細菌がすみついています。腸内フローラには、体にとって有益な働きをする善玉菌と、健康を害する悪玉菌、そして腸内の環境によってどちらにも変わることのできる日和見菌が存在しています。善玉菌・悪玉菌・日和見菌の割合は、2対1対7が理想的な状態です。

腸内フローラは、全身の健康にも大きな影響を与えます。善玉菌や悪玉菌のバランスが整えば、便秘などの消化器官の改善ばかりか、免疫力のアップ、ウツなどの精神的症状の改善、アレルギーや肌トラブルの改善など、多くの健康作用が期待できます。

そして、最近の研究で腸内フローラの中には「デブ菌(悪玉菌の一種)」「ヤセ菌(善玉菌の一種)」と呼ばれる腸内細菌があり、肥満に関係していることがわかったのです。その関係性については、下記の記事をクリックしてご覧ください。
デブ菌が増えてダイエットに失敗?ヤセ菌増やしで一生太らなくなる⁉︎

もち麦は、デブ菌を減らしてヤセ菌を増やしつつ、主食の役割も果たす、まさにおすすめの「主」食なのです。

水溶性食物繊維がデブ菌を減らし、ヤセ菌を増やす

もち麦には、腸内フローラの善玉菌のエサとなる栄養「水溶性食物繊維」が豊富に含まれています。そのおかげで、腸内の善玉菌が優勢になってヤセ菌が急増するのです。

ちなみに、もち麦の水溶性食物繊維の量を、白米や玄米、レタス、押し麦などと比べてみてもその量は段違いです。

食物繊維量の比較

s_食物繊維.jpg健康にいいとされる大麦の食物繊維の量は、精白米の約17倍。ところが、同じ大麦で「もち性」の性質を持つもち麦の食物繊維の量は、精白米の約25倍。水溶性食物繊維であるβ-グルカンの量も、押し麦よりもち麦のほうが多いことがわかっています。

特に、もち麦には水溶性食物繊維のβ–グルカンの量が多いのも特徴の一つです。β–グルカンには、血糖値の上昇を抑える働き、内臓脂肪を減らす働き、血中コレステロールを減らす働きなども期待できるため、大きな注目を集めています。

もち麦ご飯の作り方は下記の記事をクリックしてご確認ください。
3割炊きから始め、慣れたら5割炊きも。冷凍保存が手軽

水溶性食物繊維

食物繊維は、水に溶けやすいか溶けにくいかの違いで、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられます。
不溶性食物繊維は、キノコや豆類などに多く含まれ、便のカサを増やして腸壁を刺激し、排便を促す働きがあります。一方、水溶性食物繊維は、海藻や野菜、果物などに多く含まれ、おなかの中でゲル(ジェル)状になって、食べた食物を包みこみ、消化・吸収を穏やかにします。また、腸内環境を整える働きもあります。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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