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ほうれい線を消す2つの「舌回し(ベロ回し)」歯科医の簡単エクサ

解説日本歯科大学教授
小出 馨

気になるほうれい線をどうすれば予防・改善できるのか…?答えは簡単です。70種ある顔と首の筋肉を刺激して鍛え、200種ある顔のリンパの流れを促せばいいのです。

「言うは易し」ですが、なんとその両方を同時に行える画期的な運動法があります。それが、日本歯科大学教授の小出馨先生がすすめる「舌回し」。やり方もとても簡単。ぜひご一読ください。

ほうれい線の原因とは?

顔の筋肉がたるんで、ほうれい線が深くなる

ほうれい線は、鼻の両わきから唇の両端に伸びる2本の線(しわ)で、ほおと口唇(くちびる)との境界線です。

年齢を重ねて顔の筋肉が衰えると、ほおがどんどん垂れ下がってきます。ほうれい線が深く刻まれるようになるのです。

また、顔の筋肉の中でも笑顔と関係のある大頰骨筋や小頰骨筋、口角挙筋などは重力に逆らって走っているため、意識して動かさないと衰えやすい筋肉です。

顔と首の筋肉は70種あり、ケアが難しい

顔と首の筋肉は合わせて約70種類もあり、とても複雑な構造になっています。ほうれい線が現れてくるのには、表情筋より奥深くにある深部筋肉も関わっており、間違ったケアをしても効果はありません。

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s_舌の筋肉.jpgくわしくは下の記事をご覧ください。

顔のリンパの流れが滞り、老廃物がたまる

筋肉の衰えとともに、ほうれい線の原因となっているのがリンパの流れ。滞ると肌の老化が早まってほうれい線が深くなります。

リンパは静脈で吸収できなかった老廃物などを吸収し、「リンパ節」というマメのような小さな器官で、きれいにしてから静脈へと合流します。リンパの流れが滞ると、老廃物がたまり、肌のハリが失われます。シワ、むくみ、ほうれい線が悪化する原因になるのです。

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顔のリンパ節は200種あり、手のマッサージだけでは行き届かない

首から上には、全身の25%のリンパ節が集中しており、その数200個におよびます。

首から上の代表的なリンパ節は、浅・深耳下腺リンパ節、浅頸リンパ節、下顎リンパ節など。

s_dousiyou.jpg皮膚の表面から手でマッサージしても、きちんと刺激するのは困難です。

くわしくは下記の記事をご覧ください。


今回は、「歯ぐきなぞり」「舌出し」という2つの舌回しを紹介します。いずれの運動も、イスなどに座って姿勢を正して行いましょう。

ほうれい線を解消する2つの舌回し(ベロ回し)

舌回しその❶歯ぐきなぞり

歯ぐきなぞりは、舌回しの基本となる運動です。舌は、上下左右のどんな方向にも動かせる筋肉ですが、意外と動かす機会がありません。

この運動は舌をあらゆる方向に動かす優れた運動です。右回し20回、左回し20回で1セットですが、初めのうちは疲れる方も多いので、無理せず左右5回ずつからでもかまいません。慣れてきたら回数を増やすようにして、あきらめずに続けてみてください。

注意点としては、顔を少し上に向けて目を大きく開き、口はしっかり閉じて行うようにすることです。
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[手順]
口を閉じて、舌の先で歯ぐきの表面をなぞるようにグルリと回します。届く範囲で、上の歯ぐきの端から端をなぞる。

下の歯ぐきも同様に行い、2秒ほどかけて舌先をグルリと一周させる。

右周りを10回、左回りを10回行い、それぞれ50回程度まで増やしてもOK。

歯ぐきなぞりのやり方を、歯科医師の小出晴子(こいで・はるこ)先生が実演してくれていますので、そちらもぜひ参考にしてください。

舌回しその❷舌出し

続いて、舌出しのやり方です。背すじを伸ばして姿勢を正し、顔を少し上に向けた状態にして、舌をつけ根から思い切り前に突き出します。このとき、口角を上げるように意識しましょう。下唇に力が入っていると、口角が下がりやすいので注意してください。
tongue-movement2.jpg[手順]
顔を少し上に向けた状態で、舌を付け根から思い切り前に出す。このとき、口角を上げるように意識する。下唇に力が入っていると、口角が下がりやすいので注意。

この状態で舌を上に向けて5秒、下に向けて5秒キープ。これを3回くり返す。

上下方向への運動が終わったら、同じように舌を出した状態で、右ななめ下に5秒、左ななめ舌に5秒キープ。

これを3回くり返す。

毎日食後に1セット、1カ月続ければ効果を感じる

歯ぐきなぞりと舌出しは、それぞれ毎食後1セットずつ行ってください。1日3セットが目安になります。

舌回しを続けていると、舌の力(舌圧)がしだいに強くなっていきます。舌圧が強くなれば、それだけトレーニングの効果が現れている証拠です。早い人では、舌回しを始めて2週間程度で舌圧がアップします。

当然、効果には個人差がありますが、1カ月以上しっかり続けると、目に見えて効果が現れる人が多いようです。短期間であきらめずに、少なくとも3カ月は続けてほしいと思います。なお、無理は絶対に禁物です。舌回しを試して体に異常や不調を感じたら、すぐに中止してください。

若返りホルモンの分泌効果も期待大

舌回しは、70種類の筋肉を鍛え、200種類のリンパの流れを促す類いまれな運動ですが、唾液の分泌量を増やすのにも役立ちます。
舌回しを行うと、唾液を分泌する3つの唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)が同時に刺激されるため、始めた途端に唾液が大量に出てきます。

唾液のほとんどは口腔内に分泌されますが、一部は血液中に取り込まれます。そのさい、唾液に含まれるパロチンなどの若返りホルモン(成長ホルモン)もいっしょに体内に吸収されます。すると、若返りホルモンが全身に行き渡り、細胞の新生や肌の新陳代謝が高まるので、衰えた肌が弾力のある若々しい状態に戻り、しわやシミ、むくみといったトラブルを解消してくれるのです。

舌回しを続けた女性の体験談

舌回しを1週間続けたら、ほうれい線も二重あごも解消

以下は、健康情報誌「夢21」にも掲載された体験談です。

東京都に住む自営業の中山慶子さん(仮名・2015年当時67歳)は、60歳を過ぎたころから、肌の衰えを感じはじめました。

「私はもともと美容にあまり興味はなかったのですが、ある日、くっきりとしたほうれい線が口角の下まで長く伸びていることに気づいたのです。
ほうれい線だけならまだしも、一番ショックを受けたのは、ほおが垂れ下がり、見た目が一気に老け込んだ印象になったことです」

中山さんは、目尻やほお骨のところに小豆粒くらいのシミも数個できていました。
「2人の息子が幼いころ、毎日外に連れだして遊ばせていたのが原因ではないかと思います。当時は紫外線をカットするような化粧品もなかったので、紫外線の害をかなり受けていたはずです。シミができてからは、ファンデーションを塗ってひたすら隠していました」

なんとかして自力で顔を若返らせる方法はないかと探していた中山さんに、友人がすすめてくれたのが、舌回しでした。
「私の場合、歯ぐきなぞりは、家事の合間はもちろん、横断歩道で信号待ちをしているときなどのわずかな時間も利用して、こまめに行いました。変化を実感したのは、始めてからわずか1週間後。ほうれい線やシミが薄まって目立たなくなり、ほおもリフトアップし、美肌に変わってきたのです。

顔全体が引き締まりました。特に、以前はあごと首の境目がはっきりせず、二重あごのような印象でしたが、今では自分では境目がはっきりとわかります。ほうれい線も徐々に薄まり、顔が引き締まったと思います」

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肌と顔の老化をセルフチェック

舌回しは、舌を動かすだけで首から上の筋肉やリンパ節を刺激し、気になるほうれい線やタルミなどを予防・改善する優れた運動です。

毎日の習慣に取り組む前に、まずは自分の顔の筋肉がどれくらい衰えているのかをチェックしておきましょう。口角を引き上げる簡単な方法でチェックすることができます。

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まとめ(カラダネ編集部より)

舌回しは、顔の筋肉をほぐし鍛え、ほうれい線を解消する一般的な方法です。しかし、正しく行わなければ意味がありません。歯科医直伝の2つの舌回しを、ぜひ習慣にしてください。
ほうれい線だけでなく、肌や髪の美しさにも役立つ簡単エクササイズです。

また、カラダネでは宝田歯科院長の宝田恭子先生にも、ほうれい線と舌回しについて取材しています。こちらも合わせてご覧ください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/©カラダネ

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