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【やり方動画つき!】眼科医実演!老眼&近視が見事改善する[遠近ストレッチ]とは?

解説中目黒眼科院長
杉本由佳

一生の視力のよし悪しに大きな影響を与えるのは、幼稚園から小学校低学年まで、幼少期の生活環境だといわれています。

眼科専門医の杉本由佳先生は、子供のころから活発な性格で、外で泥んこになって遊ぶ生活をしていたそうです。

外でよく遊んでいると、家でおとなしく遊んでいる子供よりは目をよく使うようになるはずです。
遠くを眺めたり視線をキョロキョロ動かしたりすることも多く、当然、眼鏡とは無縁だったそうです。

そして、杉本先生は、眼科医になった今も目にいい生活を実践し、視力は両目とも裸眼で1.5以上を維持しているといいます。

疲れ目はほとんどなし。老眼はごく軽い

私が今でもこの視力を保てているのは、眼科医としては異例中の異例です。真っ暗な診察室で、顕微鏡や眼底カメラをのぞいて患者さんの目を検査する仕事がら、眼科医の9割以上は近視といわれるからです。

私も他の眼科医と同様に暗い診察室で目を酷使していますし、パソコン、スマートフォンなどで日常的に目を使っています。

それでも疲れ目や肩こりを感じることはほとんどありません。老眼も多少はありますが、細かい文字でなければ目から30センチ以内の距離で難なく読めます。

私の場合、こうした視力を維持できているのは、子供時代に基礎となる目力を養ったことと、成人後にもさまざまな目にいい生活習慣を続けているからだと思います。

遠近ストレッチで目の筋肉をトレーニング。ツボ刺激も毎日の習慣に

では、私が続けている目にいい生活習慣が、どのようなものかここで紹介しましょう。

まず、私が朝や診察の合間によく行っているのが、遠近ストレッチ。
これは、自分の指と遠くの目標物を交互に見る訓練で、患者さんにもすすめています。
やり方は、私が実践している動画をご覧ください。


みなさんも簡単にできるのではないでしょうか。

私の場合、朝は室内の一番遠くにある物(窓や掛け時計など)を、日中は当院のビルの上層階から遠くの建物をそれぞれ目標物にして遠近ストレッチを行うのが毎日の習慣です。

また、診察中に近くを見つづけたら、なるべく遠くにも視線を移すように心がけています。

こうした視線移動をくり返すことで、ピントを調節する毛様体筋や水晶体の柔軟性が保たれた結果、近視や老眼の進行が抑えられているのでしょう。

また、眼輪筋(目のまわりの筋肉)のストレッチも1日に数回行っています。
やり方は、目を時計回りや反時計回りに大きくグルグルと一分ほど動かします。

それから、目の周囲にある攅竹などのツボを押すと目がスッキリして、見え方もクリアになります。
攅竹はまゆの内側のへこんだ部分にあります。
下の写真のように試してみてはいかがでしょうか。

s_杉本先生.jpg

バランスのよい食事、毎朝のストレッチと適度なウォーキング

遠近ストレッチは大切ですが、目の健康の土台は、十分な睡眠とバランスの取れた食事、定期的な運動です。

私は夜が弱いので、毎日早寝早起きをして6〜7時間は睡眠を取っています。朝昼晩の食事で食物繊維やたんぱく質、ビタミン、ミネラル(無機栄養素)をバランスよく補い、朝晩は腸を活性化するためにヨーグルトも食べています。

間食や外食は少なく、喫煙や飲酒の習慣もありません。

また、体内に取り込んだ酸素の20%は、目や脳で消費されるといわれています。したがって酸素を運ぶ血液の循環をよくすることが大切になり、それには適度な運動習慣が欠かせません。

週末のウォーキングのほかにも、毎朝のストレッチ、昼は休憩時間に用事をすませながら30分ほど歩くのがいい気分転換になっています。

それに外出して日光に当たると、体内でビタミンDが活性化して骨にカルシウムが吸収されやすくなり、骨粗鬆症(骨がもろく折れやすくなる病気)の予防になります。

これらは目の健康とは直接的な関係はありませんが、目と体の健康は緊密につながっているので、どれも大切にしている日々の習慣です。

美容のためにもサングラスで紫外線をカット。掃除も眼鏡で目を保護

ただし、日中の紫外線は目の大敵。外出時には近所の店に行くときでさえUV(紫外線)カットのサングラスをかけています。

もともと遠視ぎみの私は、太陽光をまぶしく感じるので10代からサングラスを習慣にしていました。冬はスキーによく行きますが、ゴーグルもUVカットです。

なお、目から入った紫外線は、肌のメラニン色素を増やしてシミの原因になることが試験でわかっているので、美容面からもサングラスをふだん使いしてほしいですね。

目を保護するという意味では、バスやキッチン、トイレの掃除で洗剤を使うとき、それに天ぷらを揚げるときも度の入っていない眼鏡を必ずかけます。酸性やアルカリ性の洗剤は、容器をポンと置いた拍子に飛び跳ねるので注意してください。

もし目に入ると、角膜の表面がダメージを受けてボコボコになってしまうからです。

距離や見るものに適した眼鏡を。手元の作業は中近両用がおすすめ

私は海外旅行が大好きなのですが、出かける前に旅行先での細かい行程を計画するのが何よりの楽しみです。

現地の時刻表や地図を見たり、パソコンで情報を集めたりしてスケジュールを組むのが至福のひとときで、そのときは文字のサイズに応じて度数の違う老眼鏡を使い分けています。

老眼や近視の眼鏡をかけていると、目が悪くなると勘違いしている人もいますが、実際はその逆です。見えにくいままだと、かえって目が疲れて度も進みやすいので、見る距離に合わせて眼鏡を使い分けることをおすすめします。

ふだんは遠近両用の眼鏡をかけている人でも、手もとで作業するときに最適なのは中近両用の眼鏡です。同じ近くを見るにしても、目からパソコンまでの距離と手もとの資料までの距離は違うので、どちらかに合わせた眼鏡だと目に負担をかけてしまいます。

自分の視力と行動パターンに合った眼鏡を使うためにも、まず眼科で検査して、医師の処方箋のもと眼鏡を作るようにしてください。

そして、できれば半年に一度は眼科で視力検査をして、眼鏡の度数が合っているか確認できればベストです。私も定期的に検査をして、今はコンタクトレンズを着けて1.5の視力に調節しています。
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やはり私は眼科医ですから目の健康には人一倍気を遣っています。そして、自分の経験で裏打ちされた目にいい生活習慣をアドバイスして、それが患者さんの視力回復に少しでも役立てば、眼科医としてこれに勝る喜びはありません。

記事にあるセルフケアは安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。


写真/© Fotolia ©カラダネ

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